ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

バングラデシュのひきこもりイッポとの対話;世界最貧国におけるひきこもりの生活とは

バングラデシュは世界でも最貧国のうちの一つである。一人当たりのGDPは904ドル。世界平均の1割にも満たない。1日200円ほどで暮らす貧困層は国民の4分の3を超えている。そんな国のひきこもりにお話を聞いてみた。

Interview with the Hikikomori in Bangladesh: Ippo Makunouchi, "I am not the only one hikikomori in my country"

Is it true to say a hikikomori is the product of economic surplus and found only in developed countries? Are hikikomoris just lazy because they have nothing to have to do to survive? Let's listen to a voice of hikikomori in Bangladesh, one…

短編小説「裸の王様と見えないパレード」遊べなかった子 #21

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

電話するくらいなら死んだほうがマシ

(文・湊 うさみん) 殺人。自殺。災害。電話。死刑。虐殺。葬式。 一つだけ仲間はずれがあるじゃないかと思うでしょうが、私にとっては仲間はずれではないんです。電話がとにかく嫌いで嫌いで仕方なくて、上に挙げたような単語と同じくらいマイナスの意味合…

「アイムヒア プロジェクト」写真集出版 / 記念展 "まなざしについて"

©︎I'm here project 2018-2019 自身も3年間ひきこもり経験のある現代美術家渡辺篤さんからのお知らせです。 ひきこもり生活を送る人々が自らで撮影した部屋の写真を集めた写真集を 「アイムヒアプロジェクト」(※)が出版します。 2019年2月16日からの出版…

不登校ひきこもりだった私(5)「母」が問題だとわかってきたころ

しだいに私は過去のことを思い出すようになりました。「子どものころ、どうして私、あんなことを言ったんだろう」とか「なんであのとき、ああいうふうにされたんだろう」とか。「理不尽だ」とか「許せない」という思いが子どもなりにあって、やはり記憶の底…

世間で使われている「ふつうの人」という言葉の本当の意味がわかった(と思う)

「ふつうの人」って何だ問題 私はずっと、「ふつうの人」になりたかった。私は小学校からの「不登校」で、十代は「ひきこもり」。親とまともな会話ができない「アダルトチルドレン」でもあれば、おまけにセクシャリティが「ゲイ」でもある。家のことでも学校…

お風呂に入りたいけど精神的に入れない

(文・湊 うさみん) 一か月お風呂に入れませんでした。 「お風呂に入りたくない」ではなく「お風呂に入れない」という状況は普通の人にはわからないんだと思います。 お風呂が壊れてて入れないのか、それとも風邪を引いていて入れないのか。そういったこと…

ひきこもり名人となった私(8)支援がお互いの不幸になるとき

「ずうずうしい」「あつかましい」などと言われるのを恐れて、支援される側が「何がほしい」という要求をちゃんと支援者側に言っていない。だから、必要としていないものを必要としていないときに支援と称して押しつけられて、お互いが不幸になっているので…

短編小説「獣皮」遊べなかった子 #20

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

年賀状の憂鬱 ― 苦しくて仕方がない年中行事

この年賀状に大画面で写っている子どもはいったい誰だ。知らないな。名前も知らない子どもの成長を、子どものいない中高年のひきこもりの私に祝えというのか…。

2018年ふり返り 喜久井ヤシンの自選記事まとめ

執筆者 喜久井ヤシン(きくい やしん)1987年東京生まれ。8歳頃から学校へ行かなくなり、中学の三年間は同世代との交流をせずに過ごした。20代半ばまで、断続的な「ひきこもり」状態を経験。『ひきポス』では当事者手記の他に、カルチャー関連の記事も執筆。…

年末年始の活動のお知らせ

本年もひきポスの活動をご支援頂き、誠に有難うございました。お陰様で飛躍の年になったかと思います。 ひきポスは、12月28日より1月4日まで休業いたします。 冊子の発送は1月5日から再開いたします。 皆さま、よいお年をお迎えください。 来年もひきポスを…

「ひきこもり」概念の拡大 ー 誰でもかれでもひきこもりになる時代を振り返る<後篇> 

「ひきこもり」概念が拡大していったら、人がみんな「ひきこもり」ということになってしまうのではないか。あえて「ひきこもり」というアイデンティティを選ぶのはなぜか。「ひきこもり」という語は不要だったのか。あらゆる問題に切りこんでみる。

失敗を活かした結果、死ねばいいという結論に達する

(文・湊 うさみん) エジソンは失敗した時、「失敗ではない。うまくいかないやり方を見つけたのだ」と失敗をポジティブに捉えていたそうです。 エジソンに限らず、大量に失敗したおかげで大きな成功を掴んだ人はたくさんいます。 こうなると、「たくさん失…