ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

ひきこもりなら『ずんずん式 壮絶メンタルトレーニング』を読むよな?

f:id:buriko555:20181126085127j:plain

 

ひきこもりならメンタルトレーニングするよな? というわけで役立つ本をご紹介したいと思います。

 

「ずんずん式 壮絶メンタルトレーニング」というタイトルっす。ずんずんさんという方が書いています。だから、ずんずん式なんだと思います。

 

たまたま、ずんずんさんがツイッターで「献本したいと考えています~」と募集していました。あれこれチャンスじゃね? ただで本がもらえるかも(ごくり……)的なことを一瞬思ったのはここだけの話やで。

 

ずんずんさんのプロフィールを簡単に説明すると、日系のブラック企業から外資の投資銀行で働いていた経歴をもつ人です。今、コーチングというなんかすごいことをしている元プロ外資系OLです。

 

こんな紹介をすると、親愛なるひきこもり同志諸君からまあ叩かれるわけですよ。「オレへの当てつけか!?」とか「もうやめて! あたしのライフはゼロよ!」とか。

 

「ちょっ待てよ!」と言いたい。キムタクじゃなくても言いたい。話を最後まで聞けっーつーの。

 

ずんずんさんとひきこもりの親和性

 

ずんずんさんがどういう人かというと、ググって調べたところ、意外や意外ひきこもりやメンヘラと親和性が高そう。ピザの注文もできないコミュ障だとかビールを飲んで面接に挑んだとか鬱に二回もなったとか毒親をもつ子だとか。もしかしたら、レジェンド?

 

少しは安心しただろうか。いつひきこもりサイドに来てもおかしくない。

 

だけど、ずんずんさんの今の状況ってまあオレからすれば、殿上人だってことも否定できない。でも、だからこそ学べるものもあると思うんすよ。

 

では、さっそく「ずんずん式 壮絶メンタルトレーニング」を見ていきましょう!

 

世界を動かすために行動する

 

 オレもそうなんだけど、周りの人の目がマジ気になる。だれもあなたのことを気にしていないとみんなはいうけれど、うそ乙だと思う。

 

でも、これって自分中心主義。自分のことしか考えていないわけだから。中華思想みたいなもので世界の中心が自分だと思っている。

 

しかし、メンタルエリートも自分が世界の中心と思っているという。しかも、そのスケールがでかい。

 

自分が止まると世界の動きが止まると信じているというのだから。メンタルエリートは、自分が怖れ傷ついてフリーズすれば世界的損失とまで考えているという。

 

や、やべぇ……。メンヘラと紙一重じゃねえか(逆に考えるんだ。メンヘラはメンタルエリートと親戚みたいなものだと考えるんだ)

 

オレも周りの目を気にして家にひきこもっていたので世界の動きを止めていた。立派なスタンド使い。この状況を打破するにはどうすればいいのだろうか。

 

怯えている場合じゃない、世界を動かすために行動するんだ(by ずんずん)

 

な、なるほど! なんとなくバタフライ効果っぽい感じがするぞ。ブラジルの蝶の羽ばたきがテキサスに竜巻を起こす的な。ひきこもりが外に出れば神風が起きてもおかしくはない。

 

まず、動いてトライ&エラーを繰りかえすことなんだと思う。そして、世界を動かす。

 

自分のケースで恐縮だけど、オレは地元の市議選に出た。自分が動かなければ日本のひきこもり支援は停滞すると思ったから。国家単位での損失だと思ったから。幕末の志士のごとく天下国家を考えていた。

 

ひきこもりなのに選挙に出たんだ、世界を動かすために。

 

結果的に落選したけれど、不思議な縁でひきポスに記事を書かせてもらい、NHKで自分の記事を朗読するまでになった。そして、ずんずんさんに献本してもらい、いまレビューをさせてもらっている。

 

確実に世界を動かしている。

 

集団にはとことん迎合!

 

ずんずんさんの本に驚くべきインド人のエピソードが紹介されていた。

 

MBAホルダーのインド人(仮名ダルシム)が、上司の誕生日パーティのときにEXILEなみに練習したであろうダンスを披露したという。上司を喜ばせるために。けなげなダルシム……。

 

だれだよ、先進国では日本の職場だけが前近代的なことがまかり通っていると言っていたのは。欧米が進んでいると言っていたのは。グローバルで宴会芸が必要とされるじゃねーか。

 

MBAホルダーのダルシムでさえこうなんだ。やっぱり集団にはとことん迎合しなきゃ! 上司には媚びを売らなきゃ!

 

凡人なのに個人主義を崇拝するのは危険だ。オレたちはメッシやC.ロナウドじゃないんだ。

 

これを別の視点で説明した人に借金玉さんという方がいる。彼は著書である「発達障害の僕が『食える人』に変わった すごい仕事術」でこんな感じの説明をしている。

 

職場というのは、言うなればひとつの部族である。その部族の風習にケチをつけても仕方がない。

 

もしかしたら、これは宗教的儀式に近代的な価値基準を照らし合わせても意味がないことに似ているのかもしれない。もはやそこは神の領域。たかが人間が神事に口をはさむなんて畏れおおい。

 

サッカーでも現地の言葉をおぼえる外国人選手はサポーターから好かれやすい。サッカーさえできればいいってもんじゃない。いいプレイをするためには、いい迎合をすることも大事。ここテストに出ます。

 

どんどん集団に迎合して生きやすい環境をつくっていこうぜ!

 

※もちろん、借金玉さんも「物事には限度がある」とは言っている。心身の健康を過度に損なうような場合は逃げよう。

 

 でも、だけど、わたしには……

 

 ってなるよな。オレもなる。なるけれど、その中でも自分にできることってあるんじゃないだろうか。

 

顔をあらう、歯をみがく、お風呂に入る、日の光をあびる……etc

 

全人類の基本。でも、その基本ができないことがよくあるんだ。生きることは、自分にできるもっとも大切なことのひとつ。それってすごいことなんだ。

 

死にたい、死にたい、死にたいと考えていた時期がオレにもあった。いまもそれをささやく死神がたまに寄ってくる。デスノートの所有者でもないし、新世界の神になるつもりもないのになぜなんだ? ふとそんな疑問が頭をよぎる。

 

だけど、オレは今日も顔をあらい、歯をみがき、お風呂に入る。すべては世界を動かすために。

 

■■■ずんずんさんの新刊はアマゾンで買えるよ~■■■

『ずんずん式 壮絶メンタルトレーニング』(ずんずん著)

 

 

執筆 さとう学

(Twitter:@buriko555

1977年生まれ。 小学生のときに不登校。中学で特殊学級に通うものの普通学級への編入をうながされて再び不登校。定時制高校に進学するが中退してひきこもる。

 

大学を一年で中退してしばらくひきこもる。障害者枠で働き始めるがパワハラをうけてひきこもる。2017年にひきこもり支援を訴えて市議選に立候補。落選して再びひきこもる。