ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

最終解答試論

【当事者研究】不登校は「行かない行為」ではなく「〈行く行為〉の欠損」 どのような言葉があれば「行きたいのに行けない」という語りから脱することができるか

「不登校」最終解答試論 執筆者の喜久井(きくい)さんは、不登校の経験者です。学校に「行きたいのに行けない」感覚があり、理由を聞かれても、うまく答えられませんでした。なぜ、言葉にすることができなかったのか?そして、「不登校の原因」は何だったのか…

「不登校」とイップスの共通点 「『学校に行きたいけど行けない』身体」を語るために

「不登校」最終解答試論(文 喜久井伸哉) かつて描かれたことがない境地(残雪) 私は「不登校」の体験を語りたいと思います。 しかし、従来の言葉で私の「不登校」が伝えられるとは思えません。 「不登校」が語られるべきでない方法で語られてしまっている…

「不登校」の名称の歴史 類語・関連語小辞典 ③なぜ「登校拒否」が「不登校」になったか 関連用語リスト付き

「不登校」最終解答試論 喜久井伸哉 かつては「学校恐怖症」や「登校拒否」だった名称が、なぜ「不登校」になったのか。言葉の歴史をたどることで、現在の「不登校」論の問題点を洗い出します。(全3回 /文・喜久井伸哉) 「不登校」と名付けられるまでの歴…

「不登校」の名称の歴史 類語・関連語小辞典 ②「登校拒否」以後

「不登校」最終解答試論 喜久井伸哉 かつては「学校恐怖症」や「登校拒否」だった名称が、なぜ「不登校」になったのか。言葉の歴史をたどることで、現在の「不登校」論の問題点を探ります。(全3回 /文・喜久井伸哉) 「不登校」の名称の歴史 類語・関連語小…

「不登校」の名称の歴史 類語・関連語小辞典 ① 欠席・学校恐怖症・学校ぎらい他

「不登校」最終解答試論 喜久井伸哉 現代の日本では、「学校に行かないこと」や「学校に行かない子ども」のことを、「不登校」と言っています。しかし私が幼少期から学校に行かなかった体験は、この言葉におさまるものではありません。「不登校」をめぐる調査…

「不登校」と吃音の共通点 「行きたいのに行けない」・「話したいのに話せない」とはどのようなことか

喜久井伸哉 「不登校」最終解答試論③ はじめに行為ありき (ゲーテ『ファウスト』) 私は幼少期に、「学校に行きたいけど行けない」身体に見舞われた。 自分の意思は「行きたい」と思っているのに、行為は「行けない」状態になる。 「行きたいけど行けない」…

「不登校」では語ることができない もし「不来校」や「スクール・マイノリティ」という名称だったなら

喜久井伸哉 「不登校」最終解答試論② おお、友よ、このような響きではない!もっと心地よい歌を、もっと歓びにあふれた歌を、歌おうではないか(ベートーヴェン「交響曲第九番」) 私はこれから、自身に起きた「不登校」のことを、語ろうと思う。 しかし、語ろ…

明治時代には学校が燃やされていた 日本の近現代史から考えると本当は「不登校」なんてどうでもいい

文 喜久井伸哉/「不登校」最終解答試論① 小中学生の「不登校」は24万件を超え、近年増加を続けています。これは一般的に「問題」と考えられていますが、歴史的に見ると、「子供が学校へ行かないこと」は珍しくありませんでした。今回は、あまり語られること…