ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

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遊んでるけど遊べてないニートの生態

 

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(文・湊 うさみん)

 


明日があるー♪ 明日があるー♪ 明日があるーさー♪

私「明日もあるのか……」

 


今日で世界が終わってしまえばいいと本気で思うこともよくあるのですが、無慈悲に明日はやってきます。

 

朝は11時か12時くらいに目が覚めるのですが、「明日」がやってきてしまった現実を直視したくないために、布団から出ません。

 

ずーーーっとまどろみの中でうだうだしていて、時には部屋が暗いままスマホで音楽を聴いたりして、起床するのは15時くらいです。昼夜逆転はニートの基本。

 

朝(すでに朝じゃないけど)起きると大体憂鬱です。薬の影響なのかメンヘラ特有の症状なのか、起きてから数時間はとってもグロッキーです。

 

パソコンをつけてメールやニュース、チェックしているサイトを確認。その間も何度か「だるー……」となって布団に横になります。どれだけ布団が好きなの私と思いますが、布団は私を裏切らないですからね。

 

元気ややる気が出てくるのは大体、21時くらい。ご飯を食べても調子が悪い時は悪いままです。そんな時は「今日はダメな日だ」と判断して精神的エネルギーを消費しないように努めます。

 

それからゲームをします。昔からゲーム大好きなのでいくらやっても飽きません。現在、3つのゲームを同時進行しています。オンラインも据え置きもやります。

 

こう聞くと「ニートはいいよな、いくらでも遊べて」と思われるかもしれません。確かに時間がたくさんあるのは事実です。

 

しかし、ゲームをしても楽しくないのです。

 

ゲームに向かっていても自分を客観視してるもう一人の自分が、ちょくちょくささやいてきます。

 

「こんなことしてないで将来につながる何かをしないといけないのに」
「ゲームなんてしてる場合?」
「こんな堕落した生活もうやめたい」
「親は働いてるのにゲームばっかりして」

 

と自分を責める声が聞こえてきます。この声のせいで、ゲームをしても心が休まらず、楽しくないのです。

 

ゲームのデイリークエストなどやることが終わったら読書をします。図書館は無料で本を読み放題。ない本は予約して取り寄せることもできます。最強の公共施設。こういう時だけは政治家に感謝します。

 

大体2週間に4~6冊程度の本を読んでいます。本を読んでるときはあまり苦しくないです。なぜなら、知識をつけることは将来につながるはずですし、ビジネス書や学術書を読むことは世間的に「偉いこと」とされているからです。

 

そうして眠くなったら寝ます。大体午前3時くらいです。起きるのが遅いせいで活動時間は12時間くらいなのですが、正直言って23時間くらい寝ていたいな。

 

明日が来なければいいのに……と考えながら就寝。

 

世の中には「ずっと働かないでいると働きたくなる」と言う人もいます。断言しますが、まったく働きたくなりませんでした。「働かなくちゃ」とは思いますが働く意欲はまったく出ません。

 

バイトなり日雇いなりで働いていたことがありますから、働くことの苦しさはよくわかってます。生きていくために働かなくちゃいけないのなら、生きることを辞退してもいいのでは、と本気で思います。

 

ちなみに、「働かずに食べるメシはうまいか」と言われることもありますね。ここもまた断言します。働かなくてもご飯はおいしい。そもそも、「働いてないのでご飯がまずいです」などと言ったら作ってくれた人にすごく失礼ですしね。

 

ニートは傍から見ると毎日毎日遊んだり寝たりばっかりですが、心の中では自分を責める気持ちでいっぱい。体は休んでますが、心は全然休めていません。

 

子どもの頃はゲームクリエイターかそれに関連する仕事に就いてると思ってました。なんでこんなことになってしまったんだろう。胸が苦しい。