こんにちは、葉です。
最近は暑さと精神状態で、睡眠時間が短い日々が続いています。と思ったらまる2日間寝てしまいました。相変わらずです。
ところでみなさんは発達障害という言葉はご存知でしょうか。発達障害とはなにか?ということの詳細は検索におまかせしておくことにいたしますが、ひきこもりの経験者には発達障害がある人も多い、ということもどこかで耳にされたかもしれませんね。
その症状の中に「感覚過敏」というものがあります。
これは特定の肌触りの服が着ていられないほど不快(触覚過敏)、味が濃いものが苦手だとか、受け付けない(味覚過敏)など、多岐にわたる感覚の鋭敏さ、逆に鈍感さを伴う発達障害にみられる特質です。
私は広汎性発達障害という発達障害の一種で、セーターがチクチクして仕方ない、帽子をかぶっていると不快でしかたない、といった感覚過敏があります。
逆に自分の疲れにや痛みに気が付きにくいという感覚の鈍感さもあります。
その他に聴覚過敏があり、誤解もあるざっくりいえば、聴覚が鋭敏なのです。
とはいえ、もっとひどい聴覚過敏で苦しんでいる人に比べて、何かに集中していれば、苦痛は減ります。
聴覚過敏への対策は「イヤフォン」
そんな私がたどり着いたのはイヤホンです。
イヤホンをして音楽を聴いてれば苦手な満員電車もなんとかやりすごせます。
この聴覚過敏。
人によりどういった音の周波数帯域や音量が苦手かなどに違いがあり、また逆に人より快感に感じる音が存在する(!)という特徴もあります。
おそらく常人でも黒板を引っ掻く音などは不快であると思いますが、街の雑踏などでもそれを感じる、という人がいると思ってもらえればいいと思います。
ただ、それだけ繊細に音を聞き取れる感受性があるということでもある、とも言えると思います。
たとえばCDや音楽配信などを聞いている時、読者の皆さんは全身に鳥肌が立った経験はありますか?
私は何度もあります。
特にPV動画を見ている時など、音楽そのものや旋律、歌詞の意味、タイアップしているアニメなどの作品の内容の記憶、そういったものがオーバーラップし、一種の恍惚とした状態になることがあります。全身が総毛立つ、というやつです。
さて、そういった時に音を聞くためには、ヘッドホンやイヤホンを使うことが多いです。
ただこれ、人に勧めてみたところで、人によってはイヤホンを変えても違いがあまりわからず、音とか聞こえていればいいじゃない?という人もとても多いことに愕然としています。
感覚の感じ方は人それぞれなことを痛感するのですが。
でもこの記事はそれを嘆くためのものではないんですね。
なぜか?1000円、2000円といった値段でも、素晴らしい製品はたくさんあり、高解像度の音楽で聞く音楽は、感動の深さが全く異なるからなのです。
それを単に知らず漫然と製品を買っていては分からないこともあります。
大好きな曲があるならそれを聞いている時、ふと「あっ!」となる。
それを味わった時には、もう適当なイヤホンなどは使っていられません。
100円ショップのイヤホンで音楽を聴いて、貴重な限りある人生を無駄にしないで欲しい。貴重な人生を投げ捨てるような生き方をして…というとちょっと自嘲が激しいかもしれませんが、そういう時間を無駄に過ごしてきた自分だから、余計そう思うんですね。
それにひきこもっていると時間はたくさんあるので、音楽を聴くことも多かったし、たくさんの名曲があることにイヤホンを通じてむしろ気がついたんです。
発達障害で聴覚過敏によるイヤホンレビュー
聞き慣れていた旋律がまるで違うものに感じられる。
そういった感動があることを(もう知ってるよ、という人はニヤニヤしてもらいながら)多くの人にお伝えしたい気持ちが引っ込み思案な自分にもあり、そこでこの場を借りてイヤホンのレビューをさせて頂くことにしました。
このレビューではなるべく低価格なものを取り上げていこうと思います。
なお高価格のものはe☆イヤホンという店に行けば好きなだけ視聴させてもらえます!
実は、ヒキってる人も勇気をだしてお風呂に入って行く価値あるかもしれません。ただ休日の店内はかなり混雑しているため平日昼間がオススメです。
また聴覚過敏の方にはアクティブノイズキャンセリングイヤホンという周囲の騒音をほとんど消してくれるような製品も存在しますので、eイヤホンさんや量販店さんで試してみるのもオススメできます。
2019年現在において、低価格帯イヤホンはまさに戦場となっていて、各社から様々な製品が出ています。
私自身は中国からアリエクスプレスで買ったりもして、中華イヤホンと呼ばれるようなものにまで手を出してしまってますが、
これらはAmazonで手に入りますし、アルペックス×e☆イヤホンのHI-Unit HSE-A1000Rという1000円の製品はTSUTAYAなどでもコラボで販売されていて、手に取りやすいと思います。
なお、いくつかの曲を聴きながらレビューしていきます。なるべく人気があって皆さんが知っている曲を選んでいきます。(といいつつ自分の趣味もあり)
視聴曲
- 米津玄師 「Lemon」
- "MYTH & ROID「shadowgraph」 (TVアニメ「ブギーポップは笑わない」OPテーマ)
- "やくしまるえつこメトロオーケストラ『ノルニル』【short ver.】(ホワイト)"
ボーカルの声質(高さ)などが違う3曲と楽器の質が違うのを選んでみました。
今回比較してみるイヤホン
- 100円ショップで買ってきたイヤホン
- iPhone6に付属のイヤホン(単体正規価格3000円)
- ALPEX社 HSE-A1000R (実売価格1000円)
- ALPEX社 HSE-A2000 (実売価格2000円)
さらに次回があれば比較してみたいのは、final E1000
intime 碧light
moondrop spaceship というここより1000円か2000円高いイヤホンです。
ちなみに結論だけ言うと碧Lightが最も万人にオススメしたいイヤホンになります。《3999円税込》
100円ショップのイヤホン(一応カナル(耳栓)型)
最初から選外で、酷評みたいになってしまうのはすみません…
どちらの曲を聴いてもシャカシャカしています。低音もなんかズンというよりはボシャっという感じです。出ていなくもないんですが、一番近いのは安物のラジカセかそれ以下の音な感じで、迫力もあまりしません。軽い音です。声についてはまぁ聞こえるけどなんか安いテレビとかのように濁っています。さらに「さしすせそ」の音が掠れてきこえます。低音も低いところでてないし高い音はあまり出ていません。
音が聞こえればよいならこれでいいし、唯一、とにかく長い時間つけてるなら、軽いし疲れにくいかもしれません。
音質面ではこだわりがないとこれでもいいって人がいるのが私には信じられないのですが…
米津玄師さんのせっかくの美声も普段使うイヤホンだと低域まで倍音があるのがわかりますが、このイヤホンではそこまで表現力がありません。ピアノの音もなんかどうも細いし、とかく音がまじり合うところになると不快な音です。
MYTH&ROIDはバックで鳴ってる音とボーカルの低音が混じりあってしまって曲の良さがわかりません…
やくしまるえつこさんの声の透き通った感じは全然しないし、ベース音や裏でチャカチャカとシンバルの音がしているのもまざってしまって団子状になり聞き取れないです。パーカッションから高まって行く感じ全体的に不快な音に感じてしまうし、音量をあげるとよりそのあたりが際立ってきます。筐体そのものから来る変な響き方もしています。
むちゃくちゃな音…とまではいかないのは100円イヤホンも進化したということなのだと思うんですが、音楽を聞くにはどうにもこうにもなりません。
iPhone付属のイヤホン(EarPods)
有線のうどんです。
もともと3000円取るだけはあると思うのは、これだけ耳に負担感がない装着感(耳に着けた感じ)なのに音は結構いいんですよね。
ただ、このイヤホンでは外音がわりと入ってきてしまうので音量を上げたくなってしまいます。
あとは耳の穴の形にかなり影響されて、うまく止まらないなという人もいるのではないでしょうか。僕はポロポロとれます。
うまく耳に着くことを「フッティング」とか「フィッティング」とかいうんですが、そこが難しい。それを外すとシャカシャカ音になってしまいます。
しかし決まれば、これが水準になっているんだな、と感じる音です。
米津玄師さんの声の発声の仕方やブレスもなんとなくわかります。ピアノの低音部ななど
「shadowgraph」では低音域なMYTH&ROIDの女性の声が結構深い声だなとちゃんとわかります。
プラスチック筐体そのものが鳴ってしまう付帯音もあまり感じられない。
またバイオリンとベースと低めの声が混ざっていても気持ちよく聞くことが出来ますね。
「ノルニル」では冒頭のイントロのピアノの音の裏で鳴っているストリングスや、ポーカルのうらのストリングスやドラム音、やくしまるえつこさんの伸びる高音ハスキーボイスなどがやや物足らないですが、普通このイヤホンで十分だなと感じさせる音質です。
実はこの第5世代iPhone以上に付属のearpodsは、アップル社が相当気合いを入れて開発したものですなのです。納得の音質です。
【レビュー】アップルの新イヤフォン「EarPods」を聴いてみた - AV Watch Watch - https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/559456.html
似たような見た目でApple純正じゃないやつは100円ショップのイヤホンよりひどい音なので気をつけてください。
実は装着感をあげるために、
https://www.biccamera.com/bc/item/3747810/
こういうカバーが売っていて、それをつけるとさらに音質はより低音がダイレクトにくるし、でもそうなると高音部が物足らない気がしてしまう。
これは少し隙間があって解放されていることが前提の音作りだからでしょう。
ALPEX×eイヤホン Hi-Unit HSE-A1000R
このイヤホンも実は開発者の方が情熱を込めて作られているイヤホンです。
まずは1000円以下で売ってることもあるHSE-A1000Rから聴いてみようとおもいます。
耳に着けてみるとまず、カナル(耳栓)タイプなので密着度や音を遮る感じがずっといいのがわかります。これは他のよくあるイヤホンでも同じことなのですが、外の音を遮れるのは大切です。
この耳栓部分のことをイヤーピースというのですが、これを実は変えることでも音質が相当変わります。
しかし、それは今回の趣旨ではないので、とりあえずは標準のもので今回は聴いてみます。
全体として低音がよりアタックが強くてバイオリンやギターの音なんかももっと気持ちいいですね。「lemon」ではピアノの音がearPodsより生々しく感じますし、米津玄師さんの声はより深くまで聞こえています。また所々でブーンと入ってくるベース音がずっとリアルですね。
「shadowgraph」ではまず最初のイントロが終わったあとに沈み込むような低域の中にキッチリとチャカチャカというパーカッションが入り込んでいること、だんだんと極低音のピアノとベースとバイオリンというふたつの弦楽器(ピアノは弦を叩く弦楽器)がまじりあっていても、その中の音を聞き取ることが出来ます。
この様に同時に様々な音が混ざっていても聞き取れることを「分離が良い」と表現します。
この曲は全体に、ボーカルも含め、女性ボーカルなのに低音域に集中的に寄っているのですが、音が変に圧縮されている感じも少なく、(最近のワイアレスなイヤホンはそういう感じの音作りをしているものが多い)情報量とダイナミクスを割と保ちつつ破綻しないようによく作り込まれているのが聞き取れます。
ボーカルの生々しさや低音の重さなんかはまだもっと高い製品だと違いが感じられるんですが。
「ノルニル」ではやくしまるえつこさんのブレッシング、息継ぎの模様など、非常によく聞こえています。生楽器のストリングスの響き方もずっといいです。
1000円ですよこれ1000円。1000円なチューニングじゃないっすよ!(興奮)
ALPEX×eイヤホン Hi-Unit HSE-A2000
全体的により高解像度でさらに引き締まった音になっています。
高解像度というのは、より情報量が多いという意味だと思ってください。
このイヤホンでは圧縮された音源、YouTubeなどでの音質の悪い情報ソースであれば、シャカシャカとした音の部分に圧縮ノイズという映像に例えれば、ブロックノイズのような人工的なノイズ部分が耳に分かるようになってきます。
「ノルニル」ではA1000Rよりボーカルが前に出てくる耳に近いところで聞こえるような感覚があります。低音域はよりキレが良い音で、スピード感があります。生楽器の部分もリアルさが増しています。
「shadowgraph」では混ざり合う低音域の中で声の部分がより鮮明に浮かび上がっているようです。
A1000Rより音にやや硬さ、はっきり感を感じます。低音域の沈み込み方もずっと強く感じます。
ピアノでちょっとだけアクセントとして入ってくるチャームに関してもずっと耳に残りやすい。
楽器そのものの音の情報量とでも言うか、含まれているものの質も聞き取りやすくなってます。
「Lemon」ではそんなに複雑な音の混ざり方をしていない感じもあり、さほど違うかと思いもあるものの、それでもより声に色っぽさを感じることは確実、という印象でした。細かな楽器の部分も結構異なっており、A1000Rより上質な感じで、こまやかな部分が特に異なってさらに聞こえてくるという感じです。
私が男性ボーカルに対しての感受性が低いということもあると思いますが、ベースになってるピアノやギターの音に関してよりまとまりがよく、自然な分離をしているなという。
A2000の方が何かぎゅっと情報が詰まっている感じがするのでA1000Rが好きという人もいることでしょう。
高解像度といえばパソコンの画面で、小さな画面なのに、より多くの情報を表示できる画面は一つ一つの部品が小さくなってしまいますよね。
それと同じように、多くの情報が入っているけれども一つ一つの音の大きさなんかは小さく感じる。
ただし、個人的にはこちらの方がより好ましいです。
また、レビューでは使わなかった曲に関して色々曲を聴き比べてみると、やはりA2000の方がさまざまなタイプの曲でより総合的に好ましい結果でした。
特に現代的な音楽の場合は、より好ましく、クラシック音楽ではやや窮屈?な感じもあります。
音が鳴っているところ、そのものより、音が途切れていく部分や少なくなっていく部分により印象の違いが表れているなという。
別のモデルを選択した方が音質傾向の違いが分かりやすかったかもしれません。
同じメーカーであることとTSUTAYAなどでも売っていて、カラーリングも豊富で、手に取りやすさなども考え、この二つのモデルを選びましたが、紙面の関係もあり、あまり長くしきれないこと、などを考えると、これ以上のモデルを情報比較していくのは難しい為、今回はこの選択になりました。
限られた人生の時間の中で、いい音で聴くことができるのに聞かないで過ごしていくのは、勿体ない時間の使い方をしてきた自分だからこそ、感じることかもしれません。できるだけ良い音で聞いてもらいたいなという思いはあります。
総じて言えるのは、1000円から5000円ぐらいの価格帯のイヤホンでは、実はある特殊な部分に関しては安いやつの方がいいとか、好みも含めると安いやつの方がいいとかいうこともあり、一概に高いから良いのだと言いきれないところがかなりあり、これが色んな製品にハマる原因だったりします。
空間表現はより高価なイヤホンに比べてまだもの足らなく思う部分もあるのですが、いやいや、2000円でここまでやっているのは凄い。
より高い音まで伸びていて、ピアノなどはよりリアルであり、ボーカルに埋もれている音などがさらに聴こえます。
高解像度の音とはどういうことなのかということの入門には最適でしょう。
なお、この二つのモデルに関して、メーカーさんの特設ページがあるので興味のある方は見てみてください
ALPEXのHi-Unitシリーズ特設ページ公開 – 株式会社TMネットワーク - https://tmnw.jp/2018/08/06/alpex_hiunit/
いかがでしたでしょうか?
ちょっとピンとこないという意見があってもしょうがありませんが、もしご意見などがあればひきポス編集部さんの方にフィードバックしてくだされば、今後の参考にさせていただきます。