ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

【ひきこもりと地方】コロナ禍における地方の当事者活動について【前篇】

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文・マイメロ アット(うさぎプロジェクト代表)

 

コロナ禍における地方の当事者活動の実情

コロナ禍における地方の当事者活動は、非常に厳しい状況に追い込まれている。現在は地方に住んでいるが、将来的には首都圏で福祉関係の仕事を見つけて生活できないかハローワーク等で定期的に相談している。特にひきこもりや発達障害の経験を生かして、就労移行支援や地域若者サポートステーションの職員として働きたいと願っている。

 

また、感染拡大の恐れがあるため当事者仲間となかなか会えず、精神的にきつい日々が続いている。ひきこもり支援センター等も、来所相談ができず電話のみの対応としているところが多く、行き詰まりを見せている家庭を多く見かける。私自身は家族と会う機会は増えているが、定型発達の家族の中で私だけ発達障害者のため疎外感を感じている。そんな厳しい社会情勢や親族関係の中で、具体的に地方でどのような当事者活動を行っているかお伝えしたい。

 

任意団体うさぎプロジェクトとは

任意団体のうさぎプロジェクトが、私にとってメインの当事者活動である。

主な内容は、テーマトーク・フリートーク・交流・相談・啓発・体験発表・情報交換等を行うことである。目的は、ひきこもりや発達障害等で生きづらさを抱えた人達とイベント等を通じて交流を深めて社会貢献を果たすことである。活動場所は、ネット、公民館、公園等であるが、現在はコロナ禍のため主にネット上で活動することが多い。

 

対象者は、ひきこもり・発達障害・精神障害・知的障害・身体障害・愛着障害・内部障害・不登校・LGBTQ・難病・アルコール依存・薬物依存・ゲーム依存・ギャンブル依存等で生きづらさを感じている当事者及び経験者、医療福祉関連の専門職、支援者及び興味のある一般の方である。

他にも様々なプロジェクトを行っており、令和3年1月時点では、きびだんごオンライン当事者会、きびだんご交流会の他、様々なニーズに合わせて柔軟に対応している。詳細については、ネットで「うさぎプロジェクト」と検索してご確認いただきたい。

 

ほとんどの生きづらさを抱えた方を網羅できるように心がけているが、会員に外国語を流暢に話せる方があまりいないので、外国人対応はスムーズにできないのが問題である。国際交流センター等の職員と情報共有しながら、日本語の話せない外国人への対応をどのようにしていくか検討している。うさぎプロジェクト内で対応ができなくても、外国人の相談先としてどのような場所があるか提供できる体制としておきたい。

 

きびだんごオンライン当事者会の定期開催

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うさぎプロジェクト内で特に力を入れているのが、きびだんごオンライン当事者会である。

きびだんごオンライン当事者会では、Zoomを利用してネット上で自己紹介・テーマトーク・フリートーク・感想共有・告知・月例会等を毎月1回定期的に行っている。

対象は、ひきこもりや発達障害等で生きづらさを感じている当事者、社会福祉関連の支援者及び社会福祉関連に興味のある一般の方である。メイン司会となるファシリテーターは私が行っているが、私ばかりだと会話の内容に偏りがでてくるため、様々な方にサブ司会をお願いしている。

また、サブ司会を経験していただくことにより同じような会を開きたい人の練習の場にもなれば幸いである。目的は、会員相互の親睦を図って生きやすい世の中に変えていくことであり、支援者等の様々な方に個人情報厳守の上で現場を見ていただきたいと考えている。申込は不要であり、費用は無料としており、敷居が低く誰でも参加しやすいように心がけている。

きびだんごオンライン当事者会では、これまで様々なテーマトークを設定しており、ひきこもり当事者に限らず生きづらさを感じて仲間や情報を求めて参加してくる方が多い。例えば2021年1月のテーマは「新しい生活様式について」で、2月のテーマは「最近あった良かったことについて」である。コロナ禍前から開催しているが、リアルのイベントの開催が休止するにつれて参加者が増えつつある。現在は参加人数が20人くらいで、途中参加可能としているため会の途中からの参加者がとても多い。会終了後に延長時間も設けているが、昼夜逆転を促進してはいけないため時間を決めて終了している。

 

きびだんご交流会の不定期開催

また、公民館やファミレス等できびだんご交流会を不定期で行っている。以前はうさぎ交流会やマイメロ会の名前でも行っており、試行錯誤しながら改善に取り組んでいる。生きづらさを感じている方が毎回10名くらい参加し、たわいのない話から相談まで幅広く話をしている。この交流会ではzoomを繋いでオンラインからも参加できるようにしており、現場に行けなくても外で交流しているような感覚を体験できる。

きびだんごオンライン当事者会ではタイムスケジュールが決まっているが、きびだんご交流会は基本的に自己紹介を終えた後は基本的にフリートークとしている。現在はコロナ禍のため休止中であるが、コロナが落ち着いてきたら感染対策を徹底した上で再開したい。地方だけでなく首都圏等の遠方でも開催し、出張型居場所の可能性を探っていきたい。

他にも可能であれば小規模のつながる・かんがえる対話交流会やひきこもり大学といった当事者主体のイベントも関係各所と調整して開催したい。コロナが落ち着いてくれば、会場での体験発表も再開できるかもしれない。詳細な活動について興味のある方は、ぜひネットで検索してご確認いただきたい。

 

・・・後篇につづく。

 

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