「第1回」からのつづき・・・
インタビュー・文 ぼそっと池井多
前回までのあらすじ
私にとって、暴力的支援団体や全寮制自立支援団体とは批判の対象ではあっても、実態を知らず、遠い存在であった。
そんななか、ひきこもりとは関係のないネットワークで、ある自立支援団体のスタッフである
その自立支援団体は、私のひきこもり仲間が「暴力的支援団体」の一つであると憎しみとともに訴えていた団体だった。
しかし、既存のメディアからは「利用者からの苦情があった団体」と報道されたことはあったものの、「暴力的支援団体」として報道された事実は確認できなかった。
前回は、等々力さん自身がどのような経緯でその団体スタッフとなったのか、そして、支援と人権についてどう考えているのか、さらに、親が契約したからといって子どもである当事者を支援施設へ連れてきてしまってよいのか、という点について詳しく話をうかがった。
支援施設からひきこもり当事者が脱走し、ときには悲劇的な結末を迎えたという事件をいくつも聞いてきた。私の最大の関心は、もし自立支援施設の生活が満足できるものならば、このような悲劇は起こらないのではないか、ということであった。
そこで、インタビューの続きである今回は、いよいよ支援施設の中で行われている具体的なやりとりについて入っていく。
自立支援施設の中で行われていること
ぼそっと池井多:それでは客観的に考えて、ひきこもり当事者をそういう自立支援施設に入れることにはどういう意味があるのでしょうか。
等々力:……。……。
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