(文・湊 うさみん)
キャラバクラ・ホストクラブは地獄です、
初対面の人と二人きりで会話を盛り上げなくちゃならないのが、私にはハードルが高すぎます。
思えば、私は昔から二人きりというシチュエーションが苦手でした。相手が友達や家族、同僚など誰であってもダメ。ぬいぐるみや動物相手なら平気なのですが。
なぜ苦手かというと、自分が話さないと会話のキャッチボールが成り立たず、沈黙してしまって気まずいからです。
それも「うん」とか「そうだね」とかへたくそなキャッチボールをしてはダメ。うまい返しをして盛り上げないといけません。
これが三人以上ならいいんです。私が黙ってても他の二人で会話を盛り上げてくれればいいので、私は傍観者になってもいい。
ところが二人きりとなると話は違います。うまく話さないといけないとと緊張してしまい、そのせいでうまく話せず、気まずい会話になってしまうこともしばしば。
二人きりという状況をとにかく避ける
誰かと二人きりで会う約束は避け、必ず誰かを巻き込んで三人以上にするようにしています。
ところが、帰り道にトラップがあります。複数人で集まって飲み会をした帰りなど、同じ電車に乗って帰るのが私と他の人一人という状況になることがあります。
そうなってしまうと、電車を待つ時間、乗っている時間は二人きりになってしまい、とても気まずい。
なので、解散するちょっと前に、みんなに「〇〇線に乗って帰るの?」と質問し、二人きりになりそうな場合は、「ちょっと買い物してから帰る」と別行動を取るようにしています。
そこまでしなくても……と思われるかもしれませんが、ホントに二人きりは緊張してしまうんです。
ラブラブデート!になるはずなのに
恋人や恋人候補と二人きりという状況は、本来ならば喜ばしいことで楽しみになるはずなのですが、私みたいなタイプにとっては緊張する場面でしかありません。
元々、私はおしゃべりなほうではないため、相手がしゃべらないと沈黙になりがちです。
なので、寝たふりしたり、スマホをいじったりすることもしばしば。会話に集中しなよって感じですね。
そんなコミュ障な私でも恋人はできたことはあるのですが、全然ダメですね。今までに三人の人と付き合いましたが、最長で二か月です。二人きりが苦手以外にも要因はありそうですけどね。
冒頭にも書いたようにキャバクラやホストクラブには絶対に行きません。高いお金を払ってまで気まずさを共有するなんて考えられません。
きっとこのような会話になるでしょう。
「お仕事なにされてるんですか?」
「えーっと、ライターを」(ひきこもりであることは隠す)
「すごいですねー。どんな文章書かれるんですか?」
「生きづらさとか、自分の経験とかかな」
「そうなんですかー」
「はい」
「…………」
「…………」
「今日はお仕事お休みだったんですか?」
「そうですね、休みでした」
「そうなんですねー」
「はい」
「…………」
「…………」
気まずすぎます。
寝る前に一人反省会を開く
私みたいなコミュ障にはよくあることらしいのですが、誰かと会った日は寝る前に一人反省会をするんです。
「うまく話せなかったな」「あの時はああ返せばよかった」「あそこの返しは良かった」などと自分の会話を評価し、トライアンドエラーを繰り返して、会話術を上達させます。
しかし、いつまで経ってもコミュ障なのでこの一人反省会はあんまり意味ないのかもしれません。
グーグル検索で「二人きり」と入力すると以下の画像のようなサジェストが出てきます。
無口。
ああ私みたいな人は結構いるんだろうなあと思って、この単語で検索してみると。
「二人きりの時に無口になるのは脈アリ!」みたいな恋愛記事ばかりです。
私は色んな人に脈アリだと思われてるんでしょうか。ただのコミュ障なのに。
執筆者 湊うさみん
20代でドロップアウトして自殺未遂。ニート歴10年以上のエリートニートになっちゃいました。