ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

当事者手記

「不登校」という鎧を脱ぐまで

(文 信田風馬) 今回は、不登校経験者の信田風馬(のぶた ふうま)さんの当事者手記をお届けします。信田さんは十代の頃から、大勢の前で自身の体験を語ってきました。しかしある時から、「不登校」にふり回されてきた自分に気づき、うまく語ることができな…

私の頭のなか

文・写真 ゆりな 私は「触れられないもの」に魅力を感じる。 それは例えば、言葉であったり、感情であったり、思考であったり…。 本を読むと、頭のなかを「言葉」が”席捲”する。 本にしたためられた一節一節が、私の感情を呼び覚まし、言葉の源泉を刺激して、…

動かない力

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) 「長い距離を下るときには、じっとすわっていることも大切なんだ」(カヌーの達人からの助言) 世の中では、ある二文字が頻繁に使われている。 「プロジェクト」「プロダクション」、「プロダクト」「プロセス」「プロデュ…

ある一日の、切り取り線

文・写真 ゆりな 凍りつくゆとりを与えず、その場が流れていくのは我が家の悪行だろう。 「あんたとは一生、談笑することなんて出来ないからね」 それは、私の目の前で、空気を揺らすことなく、母の、皮肉のこもった笑いが過ぎ去った。 母がそんな言葉を漏らす…

天気予報

文・写真 ゆりな 「来週のお天気を調べておこう」 今にも雨が降りそうな青黒い空を見て思う。 空に纏まった雲が泳ぎ、真正面に構えた大塊が、 私の行き先に一雫を落とそうとする。 表面に薄く青さを残しながら、 重たくなった涙袋のふくらみは その縁から水瓶…

体と心をほんの少しだけ健康にするためのささやかな配慮 家で長い時間を過ごす私がしている12のこと

(Photo by Pixabay) わずかのことがわれわれを悲しませるので、 わずかのことがわれわれを慰める。 (パスカル) 部屋のすみにほこりが溜まっていくように、体のあちこちにも、すぐに疲れが溜まってしまう。 大そうじをするみたいに、疲れをいっぺんに取り…

私が、私でいられるために。

絶望の明滅 文・写真 ゆりな "私は目をふさぐ" これ以上見たくないものを見続けなくていいように 表情の隙間に、口角の端の嘲笑を読み取らなくていいように 虹彩の奥に、裏切りへの不安を抱かなくていいように 綻んだ一瞬に、人を弄ぶ裏の舞台を想像しなくて…

ひきこもりと中学受験③ ~「車輪の下」となった「二月の勝者」~

(文・マナキ) www.hikipos.info www.hikipos.info 「最上階の柵を越えて 自由を探すにはまだ君ははやい 逃げちまえばいい ぶち壊しゃあいい ちっぽけな奴はここにもいる」WANDS Foolish OK いきなりこのような始め方で大変申し訳ないのだが、正直私は連載3…

Believer in Pain

Thinking that suffering is worth it. - Believer in Pain My body that remembers the comfort to suffer. That sense distorts my path of living and takes human dignity away from me.

漠然とした未来より、2週間後の未来を見つめて

(文・南 しらせ) 図書館に本を借りに行く。それが私のひきこもり生活の、数少ない習慣だ。図書館の貸出カードを忘れないようズボンのポケットに突っ込んで、私はいつも家を出る。 ひきこもり長期化、募る焦り 私は短編小説が好きなので、図書館でよく借り…

父との最後の電話 ~或る8050問題~

2020年3月。コロナウィルスで異変をきたした都市空間を泳ぐようにして、私は横浜の区役所へ戸籍謄本を取りに行った。そこで私は、最後に父と電話で話したときのことを思い出したのだった。……

Le Dernier Appel avec Père ー Une Histoire de Problème 80-50 ー

Le certificat me disait que mes parents étaient vivants dans les années 80. Je me suis rappelé mon dernier appel téléphonique avec Père, qui s'est produit il y a 20 ans. Voici une histoire de "80-50 Issue" de Hikikomori au Japon.

The Last Call with Father ー A Story of "80-50 Issue" ー

The certificate was telling me that my parents are alive in their 80s. I recalled my last phone call with Father, which happened 20 years ago. Here is a story of "80-50 Issue" of Hikikomori in Japan.

毒親ならぬ毒兄・毒弟・毒姉・毒妹もいるはず

(文・湊 うさみん) 自分さえよければいいという毒兄 毒親という単語は浸透してきましたが、毒兄や毒姉は認知度が低いように思えます。 しかし、毒になる兄弟姉妹が存在しないわけではありません。 私の二歳年上の兄が毒兄でした。 何回か書いているので覚…

親に監視されています ~実家暮らしの苦労~

(文・湊 うさみん) 看守は両親 親に監視されています。 まず、郵便物を勝手に開封されます。親は「間違えた」などと言い張っていますが、どうして何度も間違えるのでしょう。故意としか思えません。 また、勝手に部屋に入っている痕跡があります。ドアに紙…

The Cruelty - Can’t Stay in the Spirit to Suffer

I am becoming an “adult” that I didn't want to be that much I confined “myself” in my vessel in the past Because I stack to being pure... Painful feelings described by a hikikomori girl.

ひきこもりと中学受験② ~裏合格体験記~

撮影・マナキ www.hikipos.info (文・マナキ) “この薄い紙でさえ、僕の指を切った” CHAGE&ASKA 「HEART」より 199X年のとある日、東京の一軒家にて... 当時小学校3年生だった私は、暇つぶしに自宅のリビングで図鑑を眺めていた。するとそこへ母がやってき…

悪いのは中学受験なのか ~ 「教育圧力」より子どもを蝕む「恩着せ重圧」

「養ってもらってるんだから、ありがたいと思いなさい!」 母の言葉を浴びながら、私は肚の底で何を想っていたのだろうか。…… ぼそっと池井多が少年時代を振り返り、精神的虐待の構造をひもといていく、スリリングな当事者手記!

声優から学ぶレジリエンス

(文・南しらせ) 声優という職業に、私が憧れを抱く理由。それは華やかな世界の裏側で、日々戦い続ける彼らのしなやかな強さであったり、何度転んでも起き上がる姿をかっこいいと思うからだ。 私が声優ファンになったわけ 私はアニメや声優が好きだ。私にと…

スマホは私の命だから

(文・南 しらせ) 最近はSNSや買い物など、なにかとスマホが手放せない時代だ。「スマホは命」と言っても過言じゃない。私にとっても、スマホは命だ。みんなとはちょっと違う意味でだけど。 許されるためには、すべてを手放さなければならない 大学を進路未…

生活保護の金額はいくら? どんな生活? 受給者にぶっちゃけてもらってみた

生活保護についての記事は需要があると思ったのですが、受けている当人にとっては「何を書いていいのかわからない」とのことで、Q&A形式にしてみました。 インタビュアー:湊うさみん インタビューイ:葉 Q1.なぜ生活保護を受けようと思ったのでしょうか? …

ひきこもりと中学受験① ~「二月の勝者」だった私~  

(文・マナキ) この記事が出る頃であろうか。2月初旬は中学受験のシーズンでもある。 今年も東大合格者を多数輩出する“御三家”中学の合格発表の様子がテレビで流れ、お茶の間でも見られることであろう。 昨今、この中学受験がどうやら過熱気味という話を最…

問題はゲームではなく「ゲームしかない」こと 不登校・ひきこもりとテレビゲーム

不登校やひきこもりの子をもつ親にとって、テレビゲームは悩みの種です。やりすぎを規制しようという自治体も出てきました。はたしてゲームは問題の原因なのでしょうか。子どもの側からの声をお届けします。 (文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) ゲームがなけ…

心のレコーダーの記録メディアは、どこにありますか?

(文・南 しらせ) 年末年始のTV特番。TVの傍にある録画レコーダーが、胃に映像を入れようと懸命に働いていた。彼に暴飲暴食を強いていることを申し訳なく感じつつ、一方で私はそんな彼を少しうらやましくも思うのだった。 レコーダーをうらやむ私 年末年始…

ケガや病気になると嬉しい

(文・湊 うさみん) 病気やケガになるとテンション上がりませんか。 別にそういう性癖ではありません。理由としては、三つ上げられます。 1.心配してもらえる2.死に近づくことができる3.ごろごろしてても病気だからという言い訳ができる 普段は差別さ…

フランスのひきこもり当事者アエルの激白 最終回「ひきこもりという『解決』」

昨年7月から連載でお送りしてきた「ひきこもりフランス」の創始者アエルの壮絶な半生の記、ここに感動の完結。「ひきこもり問題の解決」ではなく、「ひきこもりという解決」を提示する。

ひきこもりにとっての親戚の集まりは地獄でしかない

(文・湊 うさみん) お正月といえば親戚で集まるのが定例行事となっています。年始くらい血縁者で集まってぱーっと楽しもうという趣旨なのだと思います。 しかし、ひきこもりにとっては地獄です。 久しぶりにあった祖父母は私にこう聞いてきます。「最近ど…

「夢を追いかける」ことは美しいことではないと思う

(文・湊 うさみん) Aさんはミュージシャンを目指し、バンドをやっていました。インディーズでそこそこ売れたものの、そこそこ止まり。プロとして生計を立てるまでには至りませんでした。 その後、音楽をやめてフォトグラファーになりました。あらかじめ音…

褒められても褒められている気がしない

(文・湊 うさみん) 以下のような会話があったとします。 編集長「うさみんの記事おもしろいね。いい感じだよ」うさみん「そうかな。ありがとう」 この時、私は「そんなわけないのに。お世辞言われても微妙な気分だなあ」と思っています。 また、このような…

ひきこもりが盛り場で目撃した小さな現代史 ~ あらためて「幸福」とは何か

彼らの幸福には、まるで体臭のようにけっして演じられたものではない自然さと確かさが漂っていた。それは、はたして今の日本のひきこもりが持てるものだろうか。私は思わず目を伏せ、足早に店を出た。……