ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

当事者手記

心のレコーダーの記録メディアは、どこにありますか?

(文・南 しらせ) 年末年始のTV特番。TVの傍にある録画レコーダーが、胃に映像を入れようと懸命に働いていた。彼に暴飲暴食を強いていることを申し訳なく感じつつ、一方で私はそんな彼を少しうらやましくも思うのだった。 レコーダーをうらやむ私 年末年始…

ケガや病気になると嬉しい

(文・湊 うさみん) 病気やケガになるとテンション上がりませんか。 別にそういう性癖ではありません。理由としては、三つ上げられます。 1.心配してもらえる2.死に近づくことができる3.ごろごろしてても病気だからという言い訳ができる 普段は差別さ…

フランスのひきこもり当事者アエルの激白 最終回「ひきこもりという『解決』」

昨年7月から連載でお送りしてきた「ひきこもりフランス」の創始者アエルの壮絶な半生の記、ここに感動の完結。「ひきこもり問題の解決」ではなく、「ひきこもりという解決」を提示する。

ひきこもりにとっての親戚の集まりは地獄でしかない

(文・湊 うさみん) お正月といえば親戚で集まるのが定例行事となっています。年始くらい血縁者で集まってぱーっと楽しもうという趣旨なのだと思います。 しかし、ひきこもりにとっては地獄です。 久しぶりにあった祖父母は私にこう聞いてきます。「最近ど…

「夢を追いかける」ことは美しいことではないと思う

(文・湊 うさみん) Aさんはミュージシャンを目指し、バンドをやっていました。インディーズでそこそこ売れたものの、そこそこ止まり。プロとして生計を立てるまでには至りませんでした。 その後、音楽をやめてフォトグラファーになりました。あらかじめ音…

褒められても褒められている気がしない

(文・湊 うさみん) 以下のような会話があったとします。 編集長「うさみんの記事おもしろいね。いい感じだよ」うさみん「そうかな。ありがとう」 この時、私は「そんなわけないのに。お世辞言われても微妙な気分だなあ」と思っています。 また、このような…

ひきこもりが盛り場で目撃した小さな現代史 ~ あらためて「幸福」とは何か

彼らの幸福には、まるで体臭のようにけっして演じられたものではない自然さと確かさが漂っていた。それは、はたして今の日本のひきこもりが持てるものだろうか。私は思わず目を伏せ、足早に店を出た。……

うつ病で歯を磨けない

(文・湊 うさみん) うつ病で気力がなさすぎて歯が磨けません。 よくよく考えてみれば、遊ぶことすらまともにできないんです。それなのに、歯磨きなんていうつまらない作業をできるはずがないんです。 歯磨きって歯ブラシを上下左右に動かしているだけです…

寝すぎるのはうつのせい? それともストレス? 過眠症の日々

(文・湊 うさみん) 1日13時間寝てしまいます。 「さすがにひきこもりとはいえなまけすぎでは」と思った方、ちょっと待ってください。 普通なら8時間くらい寝たら目が覚めてそれ以上眠れなくなるんです。ぶっつづけで13時間寝るのは過眠症という病気であっ…

原因論 自分のひきこもりや不登校の〈原因〉がようやく説明できるようになったので聞いてほしい

当事者の喜久井ヤシンさんは、ひきこもりや不登校になった「原因」がはっきりせず、人にどう説明するかをずっと悩んできました。しかし最近になってようやく「原因」がわかるようになったといいます。今回は、特に親御さんと支援者に聞いてもらいたい「原因…

8050問題と言いますが、50歳まで生きるのでしょうか

(文・湊 うさみん) 私は50歳になるまでに死ぬような気がしています。 私ももうアラフォーですし、8050問題は先のことでも7040問題は他人事ではないはず。完全に自分事なのですが、自分のこととして考えることができないのです。 それはなぜかというと、私…

ひきこもりが収入源としてFXをやってみた話

(文・湊 うさみん) 結論から言えば儲かりました。 そもそも私がFXを始めたのは、生活費のためです。アラフォーにもなって親にお小遣いをもらって生活している身ですから、なんらかの収入源がほしかったのです。 しかし、普通にバイトしようとしても落とさ…

不登校の人に言うべき言葉を見つけた  「#8月31日の夜に」のための遅すぎる手紙

(文・写真 喜久井ヤシン) 戸塚ヨットスクールから見た知多湾の風景 教育で子どもが死ぬというありえないことに、多くの人が慣れてしまっている。 ガッコウは苦痛を与えて、子供たち自らに命を絶たせている。 私自身、8歳のころからガッコウに通わなくなり…

予定があると落ち着かない

(文・湊 うさみん) 予定を守りすぎてしまいます。 意味がわからないと思いますが、一部の人にはピンとくるのではないでしょうか。予定を過剰なまでに意識してしまい、疲れてしまうのです。 例えば、予定の一日前には、事前に脳内でイメージトレーニングし…

チタ紀行 〈戸塚ヨットスクール〉まで行って海に花束を投げ捨てた話

今回はひきこもり当事者による、〈戸塚ヨットスクール〉への旅行記をお届けする。戸塚ヨットスクールは、80年代に多数の死者を出して社会問題となった団体だ。しかし現在でも運営が続けられており、在籍者の自殺などが発生している。本稿は、その戸塚ヨット…

二人きりは緊張しすぎてしまい、苦手

(文・湊 うさみん) キャラバクラ・ホストクラブは地獄です、 初対面の人と二人きりで会話を盛り上げなくちゃならないのが、私にはハードルが高すぎます。 思えば、私は昔から二人きりというシチュエーションが苦手でした。相手が友達や家族、同僚など誰で…

「避難所へ行きたくない」― 台風19号で実感した "災害時のひきこもりの心理"

巨大な台風が近づいてくる。でも、まだ安全だ。避難所へは行きたくない。なぜなら、そこには近所のオバサンがおおぜい居て、近所づきあいが始まってしまうから。でも、これでいいのだろうか。……ひきこもり当事者が災害時にかかえる葛藤。

苦登校~12年に及ぶ地獄の学校生活~ 前編

昭和50年代と現在では様子が随分と変わり、この時代には見過ごされてきたことも今ではイジメと認定されるようになりました。 職場のセクハラやパワハラ同様に。「だからもういいではないか。今はそうなったのだから。令和になった年に昭和の昔話など聞いて…

忘却力 むかしの嫌な記憶をはっきり「忘れたい」と思えるだけの魅力が今日以降にないことのほうが問題

「記憶力を鍛えよう!」……といった言葉はよく聞かれます。しかしひきこもり状態のように、心が疲れているときには、むしろ「忘れていく力」こそが大事なのではないか?今回は、記憶をテーマにした当事者手記をお届けします。 (文・写真 喜久井ヤシン) 「ど…

フランスのひきこもり当事者アエルの激白 第3回「友達ができた、と思ったら」

18歳になったアエルはコンピューターの専門学校に進み、そこでドラッグに誘われるようになる。幼いころあれほど欲しくても得られなかった「友達」が、ドラッグを介すれば、驚くほどかんたんにできることを知った彼はうかれた日々を送る。ところが……

失敗力 「成功体験」より「失敗しても大丈夫な体験」がほしかった

新たな挑戦がしやすいのは、「絶対に成功しなければならない人」よりも、「失敗しても大丈夫な人」だ——。「ひきこもり支援」は、当事者が働けるように急かすけれど、それは正しいやり方なのか。当事者によるひきこもり支援論をお届けします。 (文・写真 喜…

受援力 私を救わないでください

ひきこもり支援の中には、ひきこもりを「救う」とうたう団体があります。しかしひきこもり当事者は、そもそも「救われたい」のでしょうか?今回は、ひきこもり支援のあり方に一石を投じる、当事者からの支援論をお届けします。 (文・写真 喜久井ヤシン) 「…

【NHKハートネットTV朗読記事】「ガッコウに行け」のルールに全員が縛られた

NHK 「ハートネットTV」において作者本人によって朗読された喜久井ヤシンの話題作。ガッコウへ行く、行かない、の二つしか選択肢がなく、その中で将棋の千日手のようにひきこもる。別に家にいたかったわけでもないのに、なぜひきこもったのかを語る。

【本】《生きづらブックガイド》うつ・ひきこもり・AC 生きづらさと向き合うための8冊+1

今回は〈生きづらブックガイド〉特集をお届けする。近年発売された本を中心に、うつ・ひきこもり・アダルトチルドレンなど、生きづらさを描いた8冊のオススメ本をご紹介。コミックエッセイや有名タレントの本など、比較的読みやすいものを集めました。 田中…

フランスのひきこもり当事者アエルの激白 第2回「人と親密な関係が築けない」

夜も昼もコンピュータに向き合うひきこもり空間の中で起こるエラーは、必ずボク自身が何らかのかたちで起こしたエラーだけだった。 つまり、ボクが引き起こしたのではない間違いは、ひきこもり世界ではけっして起きないのだ。そこにボクは安楽を感じることが…

【ひきこもりと地方】福島の女性ひきこもり「8050問題」当事者ハリネズミさんの手記 "窃盗症と摂食障害を越えて"

親や祖母の財布からお金を抜き取る癖はが精神障がい年金を受給してからも続いた。ところが、両親にもそれぞれ金銭問題があり、クレジットカードの自転車操業で、私の年金も全部使ってしまっていた。……

フランスのひきこもり当事者アエルの激白 第1回「ボクはどうしてひきこもりになったのか」

内容は読んでいて苦しい。性的な表現や、残酷な描写がたくさん出てくる。そういうものが苦手な読者の方は、お読みにならない方がよいと思う。しかし、それはただ痛々しいわけではない。ひきこもりという現象に関する、社会の表で語られざる真実がまた一つこ…

ひきこもりの幸せ、世間並みの幸せ、秘密基地の幸せ

文:Longrow(ロングロウ)画像1枚目「人物模型と住宅模型」:写真AC、photoBさまによる画像画像2枚目「秘密基地」:写真AC、いおりんさまによる画像 1.中学3年生のときに、数学の授業でこんな式を知った。 から始めて、、、、、...、と、半分にしながら延…

いのちを窒息させられていた 山本菜々子画集 2006-2019

(編集 喜久井ヤシン) 今回は、アーティストの山本菜々子さんの作品をご紹介。山本菜々子さんは、不登校・ひきこもりの経験を経て、現在はデザインの仕事をしています。「自分」とは何か。「表現」とは何か。さまざまな痛みが描かれた作品には、社会の中で…

私の魂は黒かった 山本菜々子画集 2002-2005

(編集 喜久井ヤシン) 今回は、アーティストの山本菜々子さんの作品をご紹介。山本菜々子さんは、不登校・ひきこもりの経験を経て、現在はデザインの仕事をしています。「自分」とは何か。「表現」とは何か。さまざまな痛みが描かれた作品には、社会の中で…