ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

【1000文字小説】とんでもない大怪獣100万頭VSなぜか救世主に選ばれてしまった僕1人

ひきこもり経験者による、約1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた小さな世界をお楽しみください。 あしざわたつる / 精霊達の楽園 大怪獣100万頭 VS 僕 本当にごめん。 はじめは一頭だけだったんだ。 ある日突然、街に巨…

生きづらさを笑いとばせ! ネットフリックスの〈スタンダップコメディ〉特選 名ゼリフ&日本の芸人情報つき

(文 喜久井ヤシン) 人間のみがこの世で苦しんでいるので、笑いを発明せざるを得なかった。 (ニーチェ「権力への意志」) 笑いがなければ何になるだろう、この人生は。 ——スタンダップ・コメディ。それはお笑いを基軸とした、一人舞台のエンターテインメン…

【1000文字小説】卵から産まれてきた僕は温めてくれた〈保温機〉まで愛さないといけないだろうか

ひきこもり経験者による、約1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた、小さな世界をお楽しみください。 青木克雄 / 僕らの産まれる前Ⅱ 保温機 ある時、女が保温機を産んだ。 保温機は、産まれてすぐにヴンヴンと稼働した。 …

『急いでゆっくりしろ』 引きこもりよりも「居つきこもり」を解消したかった

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) 「力を入れろ」ではなく「力を抜け」と言ってほしい 世の中ではよく、「がんばれ」や「集中しろ」といった言葉が発せられる。 「ひきこもり」に対しても同様で、「力を入れろ」と急かされているような感覚になる。 しかし…

【1000文字小説】〈悲しみ〉が故障したアンドロイドを修理するだけの簡単なお仕事です

ひきこもり経験者による、約1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた小さな世界をお楽しみください。 青木克雄 / 炎の記憶 〈悲しみ〉が故障したアンドロイド 俺がアンドロイドの修理工を始めてから、早三十年になる。 専門…

「仕合せ」は「幸せ」のことではない 中島みゆき「糸」の歌詞に隠された本当の意味

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) 中島みゆきは、これまで627曲以上※1の作詞をしてきた。 そのうち、歌詞の中に「糸」という言葉が含まれている作品は11曲※2ある。 一例をあげると、以下のような楽曲がある。 ふたつの炎が同じ速さで燃えはしない ひとつが…

【1000文字小説】〈しっぽのある女の子〉だった私が立ち止まらされるまで

ひきこもり経験者による、1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた、空想の世界をお楽しみください。 フルタアキヒコ「ベレー帽の女の子」 シッポのある女の子だった私 私には小さなころしっぽがあった。 しっぽは、嬉しいと…

「不登校」という鎧を脱ぐまで

(文 信田風馬) 今回は、不登校経験者の信田風馬(のぶた ふうま)さんの当事者手記をお届けします。信田さんは十代の頃から、大勢の前で自身の体験を語ってきました。しかしある時から、「不登校」にふり回されてきた自分に気づき、うまく語ることができな…

【1000文字小説】大昔の遺物をならべた「令和博物館」の見学に行ったんだけど全然面白くなかったよ

ひきこもり経験者による、1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた、空想の世界をお楽しみください。 フルタアキヒコ「VISION」 令和博物館 このあいだスクールで「令和博物館」の見学があって、古い時代の物をわざわざ見て回…

動かない力

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) 「長い距離を下るときには、じっとすわっていることも大切なんだ」(カヌーの達人からの助言) 世の中では、ある二文字が頻繁に使われている。 「プロジェクト」「プロダクション」、「プロダクト」「プロセス」「プロデュ…

【1000文字小説】三十三歳にもなって「ふつう免許」試験の合否にビクビクしている俺の話を聞いてくれ  

ひきこもり経験者による、1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた小さな物語をお楽しみください。 まる「いえにいるいぬ」 「ふつう免許」試験 俺は「ふつう免許」の試験会場で、結果発表を待っていた。 30人ほどいる教室の…

「サードプレイス」という解答 不登校やひきこもりのための居場所の価値

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) 助けになった「サードプレイス」 私は十代のほとんどの期間、「不登校」であり「ひきこもり」だった。 現在は仕事をしているが、たまに不登校に関するイベントへ行くことがある。 そのさい、私が経験者だとわかると、悩み…

【1000文字小説】白熱の〈世間ばなし選手権〉・東京予選準決勝の模様をハイライトでお届けします

ひきこもり経験者による、1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた、小さな物語をお楽しみください。 まる「familia」 世間ばなし選手権 吉川選手「……そういえば、昨日のサッカーは見ました?」 岸選手「もちろん見ましたよ!…

「にんげんになりたい」 10年以上のひきこもり経験者・まるさんのイラストを知ってほしい

(絵 まる 文 喜久井ヤシン) Reach Out (2020年) 今回は、十年以上のひきこもり経験をした、まるさんのイラストを紹介します。 まるさんは小学校6年で不登校になって以来、長いあいだ部屋に閉じこもり、家族とも会話をしなかったといいます。 以下は、まる…

【短編小説】おごそかな津波

長年実家で暮らすスミレは、田舎町で静かな生活を送っていた。しかし、町はいつのころからか見えない「津波」に見舞われるようになり、人々の姿が急速に消えていく。そんなとき、ひさしぶりに帰郷した「妹」から衝撃的な言葉が発せられ——。 今回は、ひきこも…

体と心をほんの少しだけ健康にするためのささやかな配慮 家で長い時間を過ごす私がしている12のこと

(Photo by Pixabay) わずかのことがわれわれを悲しませるので、 わずかのことがわれわれを慰める。 (パスカル) 部屋のすみにほこりが溜まっていくように、体のあちこちにも、すぐに疲れが溜まってしまう。 大そうじをするみたいに、疲れをいっぺんに取り…

今こそ!〈世界ひきこもり名言集〉 孤独の楽しさと苦しさにのたうちまわった古今東西の哲学者たちの言葉44選!

(文・編 喜久井ヤシン 画像 Pixbay) 人間の不幸などというものは、どれも人間が部屋にじっとしていられないがために起こる。部屋でじっとしていればいいのに、そうできない。そのためにわざわざ自分で不幸を招いている。(哲学者 ブレーズ・パスカル) 序 …

「何もしていない」ことができるほどの豊かさ Zoomでは不可能な〈居る〉ことの価値

ひきこもり支援においては、資格獲得などの役に立つプログラムが評価されがちです。しかし執筆者の喜久井(きくい)ヤシンさんは、「何もしなくていい居場所」こそ価値があると言います。オンラインでは果たせない〈居る〉ことの意味とは何か。哲学的なエッ…

何もしないで家に〈居る〉ことの価値 古井由吉『仮往生伝試文』と最先端アンドロイドの世界

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixbay) 仕事をせずに家に居るだけだと、「何もしていない」と思われがちです。しかし、執筆者の喜久井(きくい)ヤシンさんは「人は〈居る〉だけで価値がある」と断言します。その真意とは何か。哲学的なエッセイをお届けします。 …

【書評】芹沢俊介さんの〈ひきこもり〉本セレクション 『引きこもるという情熱』『引きこもり狩り』他

今回は、評論家・芹沢俊介さんの本を4冊いっぺんにご紹介。ひきこもり当事者の喜久井ヤシンさんが「救われた」と語るその中身とは。思いのこもった書評集をお届けする。 先日、雲母(きらら)書房という珍しい名前の出版社が倒産した。 養育や福祉に関する…

【書評】ひきこもりの歴史になるべきだった本 芹沢俊介著『「存在論的ひきこもり」論』を記憶する

雲母書房が潰れた。 雲母(きらら)書房という珍しい名前の出版社が、しばらく前になくなってしまった。 今どき出版社が潰れるなんて珍しくもないが、ここがなくなるのはいけない。 評論家の芹沢俊介さんという方の本を多数出していたところなのだ。 『引き…

【書評】「ひきこもり」の定義が新しくなった! 斎藤環著『改訂版 社会的ひきこもり』を読む

今回は、斎藤環さんの『改訂版 社会的ひきこもり』を、ひきこもり当事者がレビューする。「ひきこもり」の定義を広めた歴史的な一冊は、現代の読者にどう響くのか。新たな発見に満ちた書評をお届けする。 斎藤環『改訂版 社会的ひきこもり』PHP研究所 2020年…

「ひきこもりは最強の生き方」 新型コロナウィルスと未来型ライフスタイル

(文 喜久井ヤシン 画像 pixaday) 新型コロナウイルスの感染拡大にともない、各地で混乱がひろがっている。 政府は不要不急の外出を控えるように呼びかけ、全国の学校に臨時休校の要請が出された。 企業でも時差出勤やリモートワーク(在宅勤務)の実施など…

ひきこもり経験者の詩集『ぼくはまなざしで自分を研いだ』ご案内

(文 『ひきポス』編集部) 不登校・ひきこもり経験者の喜久井ヤシンさんが、詩集『ぼくはまなざしで自分を研いだ』を発表しました。 書籍情報題名:ぼくはまなざしで自分を研いだ(ぼくはまなざしでじぶんをといだ)著者:喜久井ヤシン(きくいやしん)制作…

最果タヒの詩は「わからない」? 現代詩を楽しんじゃう秘訣

今回は、詩人の最果タヒさんを特集。難しいと思われがちな〈現代詩〉の中で、最果タヒさんは多くの読者を得ている。その秘密はどこにあるのか、また現代詩の「わからなさ」はどこからくるのか。愛読者からの「読むヒント」をお届けする。 (文 喜久井ヤシン …

問題はゲームではなく「ゲームしかない」こと 不登校・ひきこもりとテレビゲーム

不登校やひきこもりの子をもつ親にとって、テレビゲームは悩みの種です。やりすぎを規制しようという自治体も出てきました。はたしてゲームは問題の原因なのでしょうか。子どもの側からの声をお届けします。 (文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) ゲームがなけ…

引きこもる自分のアタマとカラダ

ひきこもりを非難する人と議論をしても、なかなか話が噛み合いません。当事者の喜久井ヤシンさんは、「何が正しいか」の前に、アタマとカラダの違いに目を向けるべきではないかと提案します。「対話」に至るための、素朴で根本的なアイデアをお届けします。 …

今年のひきこもりニュース&『ひきポス』総まとめ NHK「ヤラセ」問題・川崎殺傷事件・反響のあった記事

(文 『ひきポス』編集部 / 編集 喜久井ヤシン) 2019年も残りわずかとなり、新たな年が近づいています。 “ひきこもりの人や生きづらさのある人の声を届けるポスト”『ひきポス』は、今年も活動を続けることができました。 おかげさまで、2019年は冊子版3冊…

【特集】ひきこもり目線で選ぶ〈古生物〉ベスト3

今回は、おそらく史上初の「ひきこもり×古生物」特集をお届けします。 5億年前の謎の化石から、日本が世界に誇る古代種まで、「ひきこもり目線」でベスト3を選出。時代区分をまたいだオールタイムベスト の「ひきこもり古生物」ランキングです。 (文・ア…

2010年代の中島みゆきのベストソングは何か

(文 喜久井ヤシン) 今回は、中島みゆきが2010年代に発表した曲の中から、一ファンの独断でベストソングを選定。ドラマ主題歌からCD未収録作品まで、初心者を考慮していないマニアックな楽曲紹介をお届けします。 2019年が暮れると共に、2010年代がそろそろ…