ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

【1000文字小説】三十三歳にもなって「ふつう免許」試験の合否にビクビクしている俺の話を聞いてくれ  

ひきこもり経験者による、1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた小さな物語をお楽しみください。 まる「いえにいるいぬ」 「ふつう免許」試験 俺は「ふつう免許」の試験会場で、結果発表を待っていた。 30人ほどいる教室の…

「サードプレイス」という解答 不登校やひきこもりのための居場所の価値

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) 助けになった「サードプレイス」 私は十代のほとんどの期間、「不登校」であり「ひきこもり」だった。 現在は仕事をしているが、たまに不登校に関するイベントへ行くことがある。 そのさい、私が経験者だとわかると、悩み…

【1000文字小説】白熱の〈世間ばなし選手権〉・東京予選準決勝の模様をハイライトでお届けします

ひきこもり経験者による、1000文字のショートショートをお届けします。〈生きづらさ〉から生まれた、小さな物語をお楽しみください。 まる「familia」 世間ばなし選手権 吉川選手「……そういえば、昨日のサッカーは見ました?」 岸選手「もちろん見ましたよ!…

「にんげんになりたい」 10年以上のひきこもり経験者・まるさんのイラストを知ってほしい

(絵 まる 文 喜久井ヤシン) Reach Out (2020年) 今回は、十年以上のひきこもり経験をした、まるさんのイラストを紹介します。 まるさんは小学校6年で不登校になって以来、長いあいだ部屋に閉じこもり、家族とも会話をしなかったといいます。 以下は、まる…

【短編小説】おごそかな津波

長年実家で暮らすスミレは、田舎町で静かな生活を送っていた。しかし、町はいつのころからか見えない「津波」に見舞われるようになり、人々の姿が急速に消えていく。そんなとき、ひさしぶりに帰郷した「妹」から衝撃的な言葉が発せられ——。 今回は、ひきこも…

体と心をほんの少しだけ健康にするためのささやかな配慮 家で長い時間を過ごす私がしている12のこと

(Photo by Pixabay) わずかのことがわれわれを悲しませるので、 わずかのことがわれわれを慰める。 (パスカル) 部屋のすみにほこりが溜まっていくように、体のあちこちにも、すぐに疲れが溜まってしまう。 大そうじをするみたいに、疲れをいっぺんに取り…

今こそ!〈世界ひきこもり名言集〉 孤独の楽しさと苦しさにのたうちまわった古今東西の哲学者たちの言葉44選!

(文・編 喜久井ヤシン 画像 Pixbay) 人間の不幸などというものは、どれも人間が部屋にじっとしていられないがために起こる。部屋でじっとしていればいいのに、そうできない。そのためにわざわざ自分で不幸を招いている。(哲学者 ブレーズ・パスカル) 序 …

「何もしていない」ことができるほどの豊かさ Zoomでは不可能な〈居る〉ことの価値

ひきこもり支援においては、資格獲得などの役に立つプログラムが評価されがちです。しかし執筆者の喜久井(きくい)ヤシンさんは、「何もしなくていい居場所」こそ価値があると言います。オンラインでは果たせない〈居る〉ことの意味とは何か。哲学的なエッ…

何もしないで家に〈居る〉ことの価値 古井由吉『仮往生伝試文』と最先端アンドロイドの世界

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixbay) 仕事をせずに家に居るだけだと、「何もしていない」と思われがちです。しかし、執筆者の喜久井(きくい)ヤシンさんは「人は〈居る〉だけで価値がある」と断言します。その真意とは何か。哲学的なエッセイをお届けします。 …

【書評】芹沢俊介さんの〈ひきこもり〉本セレクション 『引きこもるという情熱』『引きこもり狩り』他

今回は、評論家・芹沢俊介さんの本を4冊いっぺんにご紹介。ひきこもり当事者の喜久井ヤシンさんが「救われた」と語るその中身とは。思いのこもった書評集をお届けする。 先日、雲母(きらら)書房という珍しい名前の出版社が倒産した。 養育や福祉に関する…

【書評】ひきこもりの歴史になるべきだった本 芹沢俊介著『「存在論的ひきこもり」論』を記憶する

雲母書房が潰れた。 雲母(きらら)書房という珍しい名前の出版社が、しばらく前になくなってしまった。 今どき出版社が潰れるなんて珍しくもないが、ここがなくなるのはいけない。 評論家の芹沢俊介さんという方の本を多数出していたところなのだ。 『引き…

【書評】「ひきこもり」の定義が新しくなった! 斎藤環著『改訂版 社会的ひきこもり』を読む

今回は、斎藤環さんの『改訂版 社会的ひきこもり』を、ひきこもり当事者がレビューする。「ひきこもり」の定義を広めた歴史的な一冊は、現代の読者にどう響くのか。新たな発見に満ちた書評をお届けする。 斎藤環『改訂版 社会的ひきこもり』PHP研究所 2020年…

「ひきこもりは最強の生き方」 新型コロナウィルスと未来型ライフスタイル

(文 喜久井ヤシン 画像 pixaday) 新型コロナウイルスの感染拡大にともない、各地で混乱がひろがっている。 政府は不要不急の外出を控えるように呼びかけ、全国の学校に臨時休校の要請が出された。 企業でも時差出勤やリモートワーク(在宅勤務)の実施など…

ひきこもり経験者の詩集『ぼくはまなざしで自分を研いだ』ご案内

(文 『ひきポス』編集部) 不登校・ひきこもり経験者の喜久井ヤシンさんが、詩集『ぼくはまなざしで自分を研いだ』を発表しました。 書籍情報題名:ぼくはまなざしで自分を研いだ(ぼくはまなざしでじぶんをといだ)著者:喜久井ヤシン(きくいやしん)制作…

最果タヒの詩は「わからない」? 現代詩を楽しんじゃう秘訣

今回は、詩人の最果タヒさんを特集。難しいと思われがちな〈現代詩〉の中で、最果タヒさんは多くの読者を得ている。その秘密はどこにあるのか、また現代詩の「わからなさ」はどこからくるのか。愛読者からの「読むヒント」をお届けする。 (文 喜久井ヤシン …

問題はゲームではなく「ゲームしかない」こと 不登校・ひきこもりとテレビゲーム

不登校やひきこもりの子をもつ親にとって、テレビゲームは悩みの種です。やりすぎを規制しようという自治体も出てきました。はたしてゲームは問題の原因なのでしょうか。子どもの側からの声をお届けします。 (文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) ゲームがなけ…

引きこもる自分のアタマとカラダ

ひきこもりを非難する人と議論をしても、なかなか話が噛み合いません。当事者の喜久井ヤシンさんは、「何が正しいか」の前に、アタマとカラダの違いに目を向けるべきではないかと提案します。「対話」に至るための、素朴で根本的なアイデアをお届けします。 …

今年のひきこもりニュース&『ひきポス』総まとめ NHK「ヤラセ」問題・川崎殺傷事件・反響のあった記事

(文 『ひきポス』編集部 / 編集 喜久井ヤシン) 2019年も残りわずかとなり、新たな年が近づいています。 “ひきこもりの人や生きづらさのある人の声を届けるポスト”『ひきポス』は、今年も活動を続けることができました。 おかげさまで、2019年は冊子版3冊…

【特集】ひきこもり目線で選ぶ〈古生物〉ベスト3

今回は、おそらく史上初の「ひきこもり×古生物」特集をお届けします。 5億年前の謎の化石から、日本が世界に誇る古代種まで、「ひきこもり目線」でベスト3を選出。時代区分をまたいだオールタイムベスト の「ひきこもり古生物」ランキングです。 (文・ア…

2010年代の中島みゆきのベストソングは何か

(文 喜久井ヤシン) 今回は、中島みゆきが2010年代に発表した曲の中から、一ファンの独断でベストソングを選定。ドラマ主題歌からCD未収録作品まで、初心者を考慮していないマニアックな楽曲紹介をお届けします。 2019年が暮れると共に、2010年代がそろそろ…

原因論 自分のひきこもりや不登校の〈原因〉がようやく説明できるようになったので聞いてほしい

当事者の喜久井ヤシンさんは、ひきこもりや不登校になった「原因」がはっきりせず、人にどう説明するかをずっと悩んできました。しかし最近になってようやく「原因」がわかるようになったといいます。今回は、特に親御さんと支援者に聞いてもらいたい「原因…

不登校の人に言うべき言葉を見つけた  「#8月31日の夜に」のための遅すぎる手紙

(文・写真 喜久井ヤシン) 戸塚ヨットスクールから見た知多湾の風景 教育で子どもが死ぬというありえないことに、多くの人が慣れてしまっている。 ガッコウは苦痛を与えて、子供たち自らに命を絶たせている。 私自身、8歳のころからガッコウに通わなくなり…

チタ紀行 〈戸塚ヨットスクール〉まで行って海に花束を投げ捨てた話

今回はひきこもり当事者による、〈戸塚ヨットスクール〉への旅行記をお届けする。戸塚ヨットスクールは、80年代に多数の死者を出して社会問題となった団体だ。しかし現在でも運営が続けられており、在籍者の自殺などが発生している。本稿は、その戸塚ヨット…

〈戸塚ヨットスクール事件〉って何? 今あらためてふり返ってみる

今回は、戸塚ヨットスクール事件と、暴力的支援団体が起こした死亡事件をふり返る。ひきこもりに対する暴力的な対応はなぜ起こるのか。過去と向き合うことで、あらためて見えてくるものがあるかもしれない。 (文・写真 喜久井ヤシン) 「こらあーッ! 見え…

シューレ大学〈研究イベント〉開催のお知らせ

今週の10月26日(土)に、シューレ大学で「研究イベント」が開催されます。イベントでは、学生たちが自分の生きづらさと向き合った成果を発表。身近な悩みを掘り下げた「当事者研究」は、聞く人に新たな気づきをもたらすかもしれません。シューレ大学の卒業…

忘却力 むかしの嫌な記憶をはっきり「忘れたい」と思えるだけの魅力が今日以降にないことのほうが問題

「記憶力を鍛えよう!」……といった言葉はよく聞かれます。しかしひきこもり状態のように、心が疲れているときには、むしろ「忘れていく力」こそが大事なのではないか?今回は、記憶をテーマにした当事者手記をお届けします。 (文・写真 喜久井ヤシン) 「ど…

失敗力 「成功体験」より「失敗しても大丈夫な体験」がほしかった

新たな挑戦がしやすいのは、「絶対に成功しなければならない人」よりも、「失敗しても大丈夫な人」だ——。「ひきこもり支援」は、当事者が働けるように急かすけれど、それは正しいやり方なのか。当事者によるひきこもり支援論をお届けします。 (文・写真 喜…

受援力 私を救わないでください

ひきこもり支援の中には、ひきこもりを「救う」とうたう団体があります。しかしひきこもり当事者は、そもそも「救われたい」のでしょうか?今回は、ひきこもり支援のあり方に一石を投じる、当事者からの支援論をお届けします。 (文・写真 喜久井ヤシン) 「…

人生の深い絶望に効く〈名作文学〉 ドストエフスキー、カフカ、太宰治ほか 「ひきこもり」の私からの手紙

手に紙の束を持ち、表紙をめくり、並んだ文字に目をはしらせる——ただそれだけの、「読書」と呼ばれる単純なことの先に、人生を変えてしまうような衝撃と出会うことがあります。私のこれまでの人生は、一人きりで歳月を過ごす孤独なものでした。書物は時に気…

【本】《生きづらブックガイド》うつ・ひきこもり・AC 生きづらさと向き合うための8冊+1

今回は〈生きづらブックガイド〉特集をお届けする。近年発売された本を中心に、うつ・ひきこもり・アダルトチルドレンなど、生きづらさを描いた8冊のオススメ本をご紹介。コミックエッセイや有名タレントの本など、比較的読みやすいものを集めました。 田中…