ぼそっと池井多
「ひきこもり」と「少子化」はまるで異なる社会問題のように語られている。しかし根っこを掘り下げていくと、そこには共通の原因があるのではないか。 日本社会だけでなく世界のデータを比べながら、「ひきこもり」と「少子化」の原因を考えていく。
In Japan, the issue of declining birthrates is currently the subject of much debate. Both hikikomori and the declining birth rate are thought to be caused by something in the development of civilization that prevents people from moving tow…
昼夜逆転して生活するひきこもりのような暮らし方が出てきたのは、夜中じゅう電気をつけていられる現代になったからこそであり、昔は日の出とともに起きて日没とともに寝なければならなかった……。そんな通説を再検討する。
「私はフィリピンに住む22歳の女性です。友達がひきこもってしまいました。どうしたらいいでしょう」 ひきポス編集部にやってきた一通のメール。
I am so much worried about my best friend. She has become a hikikomori for four years. I wonder what on earth she is going to do with her future life. So I decided to write an email to the HIKIPOS editorial team and to ask what I could do.…
一年でもっとも陽の短い冬至。この時節に動けなくなり、うつになるのは人間的自然ではないか。昔の人はどうしていたのだろうか。
支援する・されるという関係において「好意」というものは、じつに扱いが難しい代物である。これがなければ支援は進まない。けれど、ちょっと扱いを間違えれば……
「つねに先々のことを考えよう」 「いつも次の一手を用意しておかなくてはいけない」 と考えていたら、どうにもこうにも外へ出ていけなくなった。泥沼の深い底から抜け出すには、まず未来志向を捨てなくてはならなかった。……
小学校5年生のとき、書道だけ教えにくる「美人教師」は私のことを嫌っていた。なぜって、私は字が書けなかったからだ。習字を教えているのに、字が書けない生徒なんて厄介ものでしかない。……
よく貧困は人生を悲劇にした理由として語られる。しかし本当はどうなのか。 あれは私たち一家が名古屋へ引っ越したときのこと。……
孤独死する人は部屋が片づけられていないことが多い。いろいろなことが「決められない」ために、部屋は片づけられず、人生もままならなくなったのだ。モノはコトが反映された影にすぎないのだ。
納得いくまでひきこもりとお金に関する個人的なケースについてご質問・ご相談ができる場を、オンライン対話会 4D にご用意しました。ゲスト講師は畠中雅子さん。
「もしこのあとお時間あったら、ちょっとうちまで来てくれませんか」 ある地方都市で講演を終えた私は、客席から出てきた一人のお母さんに呼び止められ、お宅へ伺うことになった。そこで私は「ひきこもり支援において専門性とは何か」を考え始める、不思議な…
何者かにならなくてはいけない。このままでは何者にもなれないんじゃないか。……多くのひきこもりを悩ませるこの自問は、世界の若者に共通である。英語では Somebody と Nobody という。 私たちはこのナニモノ問題とどう格闘していけばよいのだろうか。
「何も必要ない、今のままで良い」 およそ3分の1の当事者がそう答えた。ところが、そのニュースが流れた直後、ひきこもりの「専門家」が出てきて「これは本音ではない」と「解説」した。 当事者の声はいったいどのように行政に伝えられるのだろうか。
東京・江戸川区のひきこもり実態調査では「女性の方が多い」という結果が大々的に報道された。しかし配偶者やパートナーのいない独身者で比較すると、また別の割合が出てくる可能性がある。
「顔の見える大調査」「調査を通じてつながる」……ひきこもりの専門家が絶賛する。 しかし「顔が見える」のも「つながる」のも、ひきこもり当事者からすればやめてほしいことである。ましてやアウトリーチともなれば……
来たる5月28日にひきこもりUX会議の林恭子さんと彼女のお母さんを登壇ゲストにお迎えし、ひきこもり親子クロストークを開催します。いつも親の立場、子の立場から皆さまにご登壇いただいていますが、今回は久しぶりに実の親子のご登壇。そこでは「母娘」に留…
行政が「地域で支えるひきこもり支援」を超えようとしている。地方自治体というものが管轄地域からなる代物であることを考えれば、これはスゴイことだ。
以前から訊きたかったことを訊いてみた。「ひきこもりを問題として抱える家庭の弱みにつけこんで、ぼったくっているということはないのですか。」
「ひきこもり当事者の人権をどう思っているのか」 私は踏み込んで彼に訊いてみた。 彼が働く自立支援団体を「暴力的支援団体」と呼ぶ当事者を、私は知っていたからだ。すると・・・
「あなた、ひきこもりに見えないね」 と言われて複雑な気持ちになるけど、わかる気がする。私はアクティブでよく動く方だったし、元気で明るい子で、考え方もポジティブだったから。
「あのとき、ああしておけばよかった」 というのが後悔のかたちならば、 「あのとき、ああして……」 という分岐の時がないことを、人は後悔できるだろうか。
「症候群」とした時点で、ひきこもりは不可避的に精神医学の臨床単位となり、治療の対象になってしまう。さらに二、三年前まで、ひきこもりは日本の文化依存症候群といわれていたが、世界中にひきこもりがいるとわかってから、それは否定されたはずである。…
Until a couple of years ago, it had been said that hikikomori was a Japanese culture-specific syndrome. This has been disproved since we recognized hikikomori can be found in many other countries. However, there are still times when it see…
Fino a un paio di anni fa, si diceva che l'hikikomori fosse una sindrome specifica della cultura giapponese. Questo è stato smentito da quando abbiamo riconosciuto che l'hikikomori può essere trovato in molti altri paesi. Tuttavia, ci sono…
外部の業者に丸投げするよりも、親子の対話を取り戻すことをあきらめない。もし親の言葉と子の言葉が接点を持たないなら、もっとも近づく点を探ればいい。…… 「ひきこもり親子公開対論」は「ひきこもり親子クロストーク」にバージョンアップします。
言語の異なる国で精神科医になるという難しい道を歩めているのはなぜか、とよく聞かれる。 僕の答えはこうだ。 「失敗に対して耐性があるから」
I am often asked what is the secret to being able to walk the difficult path of becoming a psychiatrist in a country of a different language. Here is my answer. "I have a high tolerance for failures."
Spesso mi viene chiesto qual è il segreto per poter percorrere il difficile cammino di diventare psichiatra in un paese di una lingua diversa. Ecco la mia risposta. "Ho un'alta tolleranza per i fallimenti".