ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

「ひきこもり」にならない選択肢はあったのか ~ 一次障害と二次障害を考える《 ひきこもりの考古学 第9回 》

「生きるな」と教育されながら育てられれば、「生きる」ことと根本的にぶつかっているのだから、どこかで矛盾が人生の表に噴出する。それが私のひきこもりであり、「遅すぎた不登校」でもあった。

小説「ぼっち系 Vチューバー『しおりん』」第1回

僕が彼女のファンになったのは、彼女も僕と同じ「ひきこもり」で、投稿も配信も決して飾り立てない内容だったからだ。 ある日、しおりんの配信がとつぜん途絶えた。 しおりんを救わなければならない。僕はしおりんになりすますことにした。

ひきこもり家族会は何のために存在するのか 〜 家族会の未来に向けて 井口(仮)さん当事者手記 第7回

ひきこもりの家族会(親の会)に参加していると、いつも本当に話したいことが話せないために葛藤する。 家族会の存在意義って何だろう。

バリエーションのある企画をいつも考える いろは女子会 in 東京・和泉多摩川【全国当事者会めぐり 第3回】

誰かを目の前にして、声の温度感、醸し出す空気、伝わってくる思い、相手の存在を感じながら会話を重ねることで生まれるものが確実にある。

ひきこもり基本法は誰のために ~ 法制化する意味を蚊帳の外から考える ~ 【地域で支えるひきこもり 第8回】

「3年以内の制定を」 要請団体はその圧力を高めているが、どのような法案が用意されているのかは、私たち一般人には皆目わからない。とくに「ひきこもり基本法」というかぎりは、「ひきこもり」当事者を主人公に据えた法律であるはずだが、その主人公たちに…

境界知能の母親から生まれて 〜20人に1人の割合で存在している「見えない子どもたち」へ〜

なぜ私の中にそれほどまでに強い母への殺意が存在するのか、そしてそれがどこから来るのか、まったく分からなかった。のちに私は小学校2年生のときに見た一つの悪夢の記憶を携えて、全国あちこちの臨床家を訪ね歩くことになった。

母と食のもつれた関係を解きほぐす ~ 男が摂食障害を語るとき《 ひきこもりの考古学 第8回 》

「食べない」という行為によって時に人は優位に立ち、「食べる」ことによって堕落する。「食べない」ことは勝利であり、「食べる」ことは敗北である。「食べない」ことによって、人はかりそめの自尊心を得るのだが……

男性の生きづらさ ~ 家庭で休むことができない結婚生活

「女性の生きづらさ」が多くメディアで取り上げられるようになってきた。男性は生きづらくないのだろうか。 仕事で疲れて帰ってきても家事がたまっていて休むことができない。妻の「生きづらさ」には耳を傾けなければならない。夫の「生きづらさ」にはどこに…

フランスでいじめ厳罰化 日本では今後どうなる?

フランスでは2023年9月から学校におけるいじめ行為が刑法上の罪となり、厳罰に処せられることになった。その詳細はどうなっているのか。そして日本の学校へ応用するにはどうしたらよいのか。さらに教育現場へのしわ寄せは。

「二度と家族に近寄るな」 わが家の ”関ヶ原の戦い” ~ひきこもりと兄弟姉妹、私の場合~ 《 ひきこもりの考古学 第7回 》

ひきこもりから脱するには家族の協力が必要だ。そう考えた私は家族会議を開いてもらうことにした。ところが、そこで弟が予想外の動きを見せ、家族の進路は思わぬ方向に……。

図書館アルバイトを体験して思ったこと 井口(仮)さん当事者手記 第6回

就労支援機関へ通っても不快な体験ばかりしていた。その一方で、就労支援機関を経由しないで、ひきこもっていた僕は図書館でのアルバイトを始めることになった。そのときの体験を皆さんにお伝えしたい。

精神障害の当事者としてどのように政治家になったのか 堀合研二郎さんインタビュー

いま自治体によっては地方議会の議員の成り手がいなくて困っている。そこでひきこもり当事者が「社会復帰」するのに、選挙に出て議員になるという方法が考えられる。それに成功した当事者の例を詳しくうかがっていきます。

当事者運動の始まり、そして現在。【世界のひきこもり】お隣の国、韓国のひきこもり事情 第5回

韓国ではひきこもりにどのような支援が行われ、当事者たちはどう活動しているのか。 さまざまな情報が入り乱れている韓国ひきこもり界隈だが、ここできちんと整理しておく。

攻めよりも守りを ~ 支援へのハードルを下げる:「地域で支えるひきこもり」を考える 第7回

支援や福祉において、「攻め」よりもまず「守り」を固める方が先なのではないか。そのためにはまず受援者にとってのハードルを下げるべし。……

「結婚する意味がわからない」女性ひきこもり 虹野めるかさん 当事者手記 第3回

パパはある日、私に会ってほしい人がいると申し出た。誰に会ってほしいのか聞いて驚いた。それは私が最も会いたくない人だった。

就労しないで ひきこもったから 生き延びられた ~ 男性は生きづらさを語れない《 ひきこもりの考古学 第6回 》

内定をもらった私も、内定をもらえなかった同級生も、ともにひきこもった。同級生はその後「社会復帰」して一流企業に就職し、私はアフリカでそとこもりの日々を送ることになった。日本に帰ってきた私が聞いたのは、彼の訃報だった。……

何がひきこもりを生み出しているのか?【世界のひきこもり】お隣の国、韓国のひきこもり事情  第4回

日本と最もひきこもりをめぐる社会状況が似ている韓国でも、兵役がある、地域の祭りがない、などいくつかの違いがある。その一方で、全世界的に通用するかもしれない共通点は当事者は前の世代から「正しさの呪い」をかけられている、ということだ。……

人と人とが接している具体的状況の検討を 井口(仮)さん当事者手記 第5回

ひきこもりの問題において問題となっているのは、人と人とが接している状況にあるはずなのに、支援機関での相談やセミナーなど、人と人とが接している状況で、お互いの振る舞いや社会性が問われていない、ということである。

無人の曠野を抜けて - ウクライナのひきこもり当事者 ドミトロH. の手記 第3回

僕はいろいろなことが少しずつできる。でも、どれも少ししかできないんだ。それじゃあ、つまらない。もしすべてを手に入れることができないのなら、むしろもう何も手に入れない方がいい……。

Running Through the No-Man’s-Land - Memoirs of Ukrainian Hikikomori Dmytro H. Chapter 3

Now, what am I? - I am a super asocial hikikomori in a country that is in a war of almost WW2 scale for more than one year, with abandoned home, destroyed memories, failing body, too disillusioned about the world and no place among the nor…

ロシア軍占領地域から決死の脱出 - ウクライナのひきこもり当事者ドミトロH.の手記 第2回

このままでは占領軍に徴発されて人間の盾にされてしまう。そこで僕たちは占領されている街から脱出して、自由ウクライナへ逃亡を図ることにした。ところが……

Attempt to Escape From the Occupied City - Memoirs of Ukrainian Hikikomori Dmytro H. Chapter 2

Our city was captured by Russians. Rumors circulated that civilians would soon be forcibly conscripted into the Russian army as cannon fodder. So my family devised a plan to escape to the unoccupied territory of Free Ukraine. However, it w…

ウクライナのひきこもり当事者ドミトロ H. の手記 第1回「僕はどのようにひきこもりになったのか」

現在進行形で戦争がつづくウクライナ。そんな国でひきこもっている当事者は何を思い、何を考えているのか。稀有な当事者手記。

How I Became a Hikikomori - Memoirs of a Hikikomori in Ukraine, Dmytro H. Chapter 1

I am a hikikomori in Ukraine, 30 years old. I am going to tell you how I became one and I am living in the country where a war is going on.....

「地域で支えるひきこもり」を考える 第6回 日本の社会福祉、第4の転換点

「地域で支えるひきこもり」は支援者の都合で作られている。それに無理がある以上、何を参考にして「地域を超えるひきこもり支援」をデザインしていくか。ヒントは意外なところにあった。……

【世界のひきこもり】お隣の国、韓国のひきこもり事情  第3回 新自由主義がもたらした社会の変化

就職氷河期が日本の中高年のひきこもりの形成に大きく影響したように、韓国でも同じような時代的変化があった。

毒親戚の物語 カサンドラな私たち ~ 女性ひきこもりの生きづらさ

我が家に毒気をあててきた親戚一家の話

体験から来る冤罪被害者への共鳴  ~男性ひきこもりの生きづらさ~

たしかに私は20年近くひきこもっている、中高年の男性ひきこもりである。だが、ただそれだけだ。 しかし私の街の警察は、そんな私に罪を「自白」させ、逮捕し、犯罪者として立件しようとした。

AIはひきこもりを幸福にするか ~ 国際オンライン会議のお知らせ 第23回4D

AIが加速度的な進化をとげています。それはひきこもりの生活にどのように作用するのでしょうか。AIはひきこもりを幸福にするのでしょうか。 ヨーロッパと日本をつなぎ、グローバルな視点からこの問題を話し合っていくオンライン対話会のお知らせです。

大の大人に囲まれて 井口(仮)さん当事者手記 第4回

隅っこにある狭い相談スペースで、大の大人二人に囲まれていることはとても辛い状況だった。 いま思えば、社会に参加するために、サポートステーションを訪れる必要も、サポートステーションの隅っこの一角でこのような目にあう必要もなかったはずだ。……