(文・湊 うさみん)
1日13時間寝てしまいます。
「さすがにひきこもりとはいえなまけすぎでは」と思った方、ちょっと待ってください。
普通なら8時間くらい寝たら目が覚めてそれ以上眠れなくなるんです。ぶっつづけで13時間寝るのは過眠症という病気であって、なまけではないはずなんです。
過眠してしまうのは薬のせい?
睡眠薬が効きすぎているから寝すぎてしまうのではと思うかもしれませんが、私は睡眠薬は使っていません。寝つきもいいし、中途覚醒もなく、快適な睡眠を送れています。
しかし、睡眠薬以外の薬は服用しているので、そっちが怪しいのかな?と感じています。
記録をつけていないので正確にはわかりませんが、とある薬の服用時期と過眠が始まった時期がほぼ同じな気がしているんです。
過眠に関するウェブサイトを見ても、薬で過眠になることはあるよーといった記述があります。
しかし、現在の処方で精神的に安定しているので、減らすのは勇気がいること。どうしようかなと悩んでいます。
薬のせいじゃなくて精神的な要因?
ひきこもりでもひきこもりじゃなくても寝るのはとても気持ちのいいことです。私も眠るのが大好きです。
逆に言うと、起きている状態が嫌いなんです。
なぜ嫌いかというと、余計なことを考えてしまうから。ゲームをしていても「ゲームしてる場合じゃなくて、将来に繋がる何かをしなければ」と罪悪感を覚えてしまいますし、ぼーっとしていても「自分はこの先、どう生きていこう」と考えてしまいます。
ひきこもりにとって、自問自答することは苦しみでしかありません。落ちこぼれな自分自身と真正面から向き合わなくちゃいけないのですから、劣等感をがっつり刺激されます。
寝ている状態だとそういった苦しみから逃れられて、幸せなひと時を送れるのです。
理解されない過眠の苦しみ
冒頭にも書きましたが、健康ならば13時間も眠れないのです。なんらかの原因で睡眠時間が長くなっているのですが、親は理解してくれません。
「寝すぎでしょう」「まだあいつ寝てるのか(起きて聞いてる)」「運動してないからおかしくなるんじゃないの」「いつまで寝てるの」
そんな言葉をかけられます。私だって自分の意思で寝たくて寝ているというより、なぜか寝てしまっている状態なのです。
自分の意思で寝ているのであれば、なまけと受け取られても仕方ないかもしれません。しかし、「寝かせられている」という表現がしっくりくるような睡眠なのです。
余談ですが、不眠だった時期もあります。その時は「運動してないから眠れないんでしょ」とのこと。なんで病気だって認めてくれないんだろう……
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無理やり早起きしてみる
自分でも過眠は問題視しています。もっと早起きできないものだろうか。そう考えて、無理やり10時間で起きてみました。
感想を一言で言いますと、だるい!
だるさを伴った眠気がずっと消えないんです。そのせいで原稿を書く気にならないし、ゲームすらやる気が起きません。
その結果、ベッドでぐだぐだ寝転がり続けるという無為な時間を過ごすことになりました。
やりたかったことは何一つ進んでいません。だるすぎて何もする気が起きないのです。
次の日、いつものように13時間眠ったら調子が戻ってきました。ゲームも原稿書きもできるようになっていい調子。
病気のせいにしてしまおう
ストレスのせいで過眠になっているのなれば、なんでこんなに寝すぎてしまうんだろうと自分を責めることは逆効果です。
むしろ、「病気が悪いのであって、自分にはまったく責任がない!」くらいの調子でいたほうがストレスが減って過眠が治りやすくなるのではないでしょうか。
「過眠となまけは違う」
このことだけは声を大にして訴えたいです。
執筆者 湊うさみん
20代でドロップアウトして自殺未遂。ニート歴10年以上のエリートニートになっちゃいました。