ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

第2回引きこもり文学大賞のクラウドファンディングが始まった!

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昨年、「引きこもり文学大賞」が創設された。立ち上げたのは、元ひきこもりで現在精神科医の東徹(ひがしとおる)氏。文学とひきこもりの親和性の高さに着目してこの文学賞を作った。ひきこもりを社会に適応させるという従来のアプローチではなく、その状態に合うのは何かを考えたら文学に行き着いたのかもしれない。

コロナ前であれば、「現実を見ろ」と一笑に付されるところだけど、今はそうじゃない。むしろ、社会全体がひきこもりながらいかに生きていくか真剣に考えるようになった。そういう意味では、とても先見性がある文学賞だと思う。

 

 

 引きこもり文学大賞は、そこらへんにあるような文学大賞とは似て非なるものなんだ。応募資格は、ひきこもりであること。そんな文学大賞って世界初じゃないかな。

 

そして、応募するのは、自称ひきこもりでもいいんだ。それってどういうことなんだってばよ!?と思うかもしれないけど、つまりひきこもりを自称することが、ひきこもりの社会的地位を向上させる可能性があるからだって。たしかに、スティグマ(負の烙印)であるひきこもりを自ら名乗る人は少ないだろうからね。

 

コロナウイルスで強制的にひきこもりになっている人も多いと思う。その人たちも応募していいということになるだろうな。競争率は高くなるけどね。ただ、多面的なひきこもりの視点が生まれるというのは、読み手からすれば面白い。

とりあえず、大ざっぱだけど「引きこもり文学大賞」の概要を以下に載せるぜ。

 

  • 2020年7月1日に開始予定(作品を応募できる)
  • 応募資格は「引きこもり(自称可)
  • 4000字以内部門800字以内部門がある(800字以内部門は今回初めて創設)
  • 賞金は、4000字以内部門 4万円 800字以内部門 1万円
  • 賞金はクラウドファンディングで集める。前回はサポートが多かったので4000字以内部門の賞金は10万円、そして入賞者5名に賞金を各1万円と大幅に賞金額が増えた。石油王が、サポートしてくれれば賞金100万円もあり得るかもしれない。
  • 大賞作品を決めるのは、クラウドファンディングでサポートをしてくれた方々。サポートすると、投票の権利が1票与えられ、自分の推しヒキを受賞者にできるかもしれない。
  • 引きこもり文学大賞プロジェクトのサイト。詳しく知りたい人はここを見るんだ。クラファンのサポートもここからできる。もうサポートできるよ!

 

引きこもり文学とは言うものの、書く物は小説に限定されていない。詩を書こうが評論を書こうが、ひきこもりが書く物全てが「引きこもり文学」とされる。もっとも、第2回引きこもり文学の大賞作品も入賞作品5つもすべて小説だった。 

今回、それもあって800字以内部門が創設されたんだと思う。これによって、実験的・冒険的な作品を応募できると思う。


4000字以内部門も一般の文学賞のように数万字も書く必要がない。書き切る体力がない人にとっても挑戦しやすい字数だ。気楽に応募していいと思う。あなたのひきこもり経験が誰かの役に立つかもしれないから。

 

※僕はYouTubeで海外の人たちに「引きこもり文学」の参加とサポートを呼びかけた。言葉の壁があって、海外の人が作品を投稿するのは難しいかもしれないけれど、これが世界的なムーブメントになることを夢を見ながら、英語でこの文学賞を紹介してみた。

 

 

執筆者 さとう学


新垣結衣とPerfumeをこよなく愛する青年失業家。最近、東京に引っ越したが、コロナの影響でまた埼玉に戻って社会的に推奨されるひきこもりになってしまいました……。今はYouTubeで世界中のひきこもりと交流しています。いつかゲーム実況をやりたい!

 

略歴

不登校経由ひきこもり(ひきこもり1stシーズン)

障害者枠で働き始めたがパワハラにあって再びひきこもり(ひきこもり2ndシーズン)

ひきこもり支援を訴えて地元の市議選に立候補するも落選してひきこもり。(ひきこもり3rdシーズン)

東京で仕事を始めるが、コロナでまた埼玉でひきこもる(ひきこもり4thシーズン)