(文・湊 うさみん)
私は体形がしょっちゅう変わります。
あまり共感してもらえないとは思うのですが、うつになって遊ぶことすらおっくうな状態になると、ご飯を食べることすらめんどくさいのです。
食事ってよく考えてみると、目の前にあるものをポイポイ口の中に入れて、噛んでるだけなんですよね。そこに面白さを見出すことができません。
でも食べないと死ぬので仕方なく食べるのですが、早く食べ終わって横になりたいなあなどと考えてたりします。
前に「お風呂に入れない」という記事を書きましたが、それと同じように食事もおっくうでたまらなくなるんです。
食欲不振!
食欲がないわけではないのです。いえ、正確に言うと、食欲がある日とない日があります。
でも、病気のせいで行動力を奪われてしまっているから、食欲があろうがなかろうが食事がめんどくさい。
ご飯を食べないでいると空腹感を覚えて、体が「エネルギー補給したまえ!」などと訴えてくるのですが、当人としては「いちいち言われなくてもわかってるよ。おせっかいだね君は(´・ω・`) 」などという気分です。
「食べたくない時は食べないでいいじゃん!いちいち空腹にならないでよ!」という感覚ですが、人間は常にエネルギーを必要とする生き物です。そのエネルギー摂取の大部分が食事ですから、食べないといけません。
今度は食欲が止まらない!
食事が面倒だと言っていた私も、病院を変える前は薬が違っていたので、副作用で食欲がすごかったです。
食べても食べても空腹感がなくならない。すでにお腹いっぱいだってわかっているのに、体が「もっと食べろ!」と指令を出してくるのです。
そのおかげでお菓子を食べまくってしまい、20キロ太りました。
薬を変えてからは食欲が一気になくなってしまい、太った分の20キロはなくなって、今度は逆に痩せるようになりました。
どうして真ん中をキープできないのかなと思いますが、病気と薬がダブルで食欲を狂わせてるので仕方ないのかもしれません。
うつ病では太らないと思われてしまっている
日本人はやせ型を好むものですから、食欲がなくてやせる分にはまあいいんです。あんまり食費もかからないですし、服が着られなくなることもないし。
けど太るほうはあんまりよろしくないと思います。太っていると「自己管理ができない人」と見られがちで、ただでさえなまけもの扱いされるひきこもりなのに印象が悪くなる一方です。
病気と薬のせいで太ってるんだよと説明したところで、「うつ病って心の風邪でしょ? 風邪じゃ太らないでしょ?」みたいに思われがちで、全然理解してくれません。
挙句の果てに、「働かないくせにご飯だけは人より食べるんだな」と皮肉を言われます。
本当に散々ですね。
過食気味になっている人は食べたあと無理やり喉に指を突っ込んで吐き戻すこともあるそうです。泣きながら。
私はそこまでは行かなかったですが、体に吸収されたら太るから吐くとという気持ちはわかるつもりです。
今の私は食欲がなくて拒食症気味になっているんですが、死にたい気持ちが結構強いので薬が変わるかもしれません。
そうなるとまた食欲が強くなりすぎて太ってしまうことも考えられるわけです。
太ったり痩せたり。
運動していない(できない)ので食欲はあんまりないくらいがちょうどいいのですが、うまく調節できません。
薬を変えるたびに医師が副作用を説明してくれるわけではないので、ネットで検索していない人の場合、自分が飲んでる薬の影響すら知らないこともありえます。
そういう人は、「なんで食欲が止まらないんだろう?自分が食いしん坊なだけかな・・・」と自分を責めることにもなりかねません。
薬と病気のせいで食欲が激増したり逆に激減したりする。このことはもっと周知すべきだと思うんですよね。
一番苦しいのは、精神の病気では太ったり痩せたりすることはないと思われていることです。心無い言葉に苦しめられて余計薬が増えるので、微力でもいいので理解を広めていきたいなあと思うところです。
執筆者 湊うさみん
20代でドロップアウトして自殺未遂。ニート歴10年以上のエリートニートになっちゃいました。