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真の働き方改革。「JRは積極的に遅延しろ」

(文:Longrow)
(画像:Longrow、pixabay)

 

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これを通勤地獄と呼ぶなら、東京の朝は「地獄すら生ぬるい」


東京、特に都心部で働く人達は、満員電車に悩まされていることでしょう。

朝のJRや地下鉄は、本当にすし詰め状態。

私は学生時代、朝9時の授業に出るために、ギュウギュウのJR総武線に乗って通学してました。

これが本当に地獄。


電車の揺れでお隣さんとぶつかり、荷物は潰れる。

圧迫感で気分は悪くなる。
無理な体勢を強いられた足が悲鳴をあげる。


朝から!疲労!困憊!


なんですけど、単位を落とすと来年がキツイので、朝は頑張ってました。

それでも思ってましたよ。
なんで、ギュウギュウ詰めになってまで朝早くに行く必要があるんだ!って。


1.会社は働き方改革を推進してくれるか?


突然ですが、働き方改革って何だろう?

賃金が上がるとか、休日が取れるとか、なんでしょうか。
とにかく、みんなが働きたい環境を作ろうぜ、ということでしょうね。
※ちなみに現在の私は無職

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無職でも有給休暇は欲しい


じゃあ企業自らがそれを作ってくれるかというと…
期待できないかなあ。

いまの日本では働き手が不足しているらしいですが。
しかしこれ、正確には「安く働いてくれる人が不足している」でしょう。
年収600万で働く人が不足しているとは、全く思わないです。

そんな、安い労働力を求めてる企業は、働く環境を整えてくれるでしょうか?
環境を整えるにもお金がかかるでしょうし、
「ウチの会社はどう環境を整えたらいいか」と考えてトライ&エラーする必要もあるでしょう。

そうすると、色々な面でコストがかかってくるはず。
たとえ賃金を安くしても、企業全体のコストは抑えられないかもしれません。

全体のコストを抑えるために賃金を安くしたいのに、仮に環境整備にお金がかかるとしたら、それは企業にとって本末転倒な事態です。

となれば、ほんとに環境整備にお金を出してくれるんでしょうか…?
無理じゃないかなあ。


2.会社がダメなら、会社の周りを変えてしまえ


会社は職場の環境を変えてくれないとしましょう。
しかし、「変わりません。終わり。」で済ませたくない。

じゃあどこを攻めれば会社が変わってくれるかなと考えたとき…
会社を取り巻く環境、これが変わればいい。

会社を取り巻く環境ってなんだ?
…と考えていたら、ちょっと思いついた。

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JRを攻める
のはどうだろう?



3.JRは積極的に遅延しろ


働くうえで何が一番イヤかと問われたら、私は「定時出社」と答えます。
定時を守るために、アラームに怒られながら早起きして、満員電車に詰められる。
朝からこんなストレスを感じたくはありません。

だから「定時出社しないのが当然」になってほしいと思います。

そのためにJRさんにはちょっと協力してほしいのです。

ちょっと協力って、何を?と考える前に…
そもそも、鉄道の運行はきちんとしすぎています。

トラブルがなければ1分の乱れも起こりません。

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1分の狂いもない到着時刻。それを疑いもしない私たちのほうが、むしろ狂っているかも!?
(※この画像のみLongrowが撮影。他の画像はpixabay提供。)


そう、少しの乱れもないから、定時出社が可能になるのです。


なら、電車が時刻通り来なければいい。

JRさんに、
JR自らが、意図的積極的主体的遅延するよう、お願いしたらどうだろう。

そうすれば、会社も労働者も到着時刻が読めなくなります。

定時出社なんて無理。

そのうち、会社も労働者も、定時を守らないのが当たり前になるでしょう。

こうなればしめたもの。

「30分遅刻?いいよいいよ」、こんな会話が当たり前になる。
時間を守る、という言葉がこの世からなくなります。
ストレスから解放された労働者は、きっとおおらかになるに違いありません。

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このおおらかさが日本全体に広がり、いつの間にか日本の文化として根付きます。

悲しいことに、日本の過労死から生まれた”karoshi”という英単語がありますね。
でもこんなことが起こったら、”ooraka”という英単語も生まれるかもしれません。

最高じゃないですか?


4.Google級の企業が100社そびえたつ国、日本


しかし、本当にJRがセルフ遅延をやり始めたら、心配になりませんか。
経済がぶっ壊れるとか、外国との競争に負けてしまうとか。

案外、そうでもないかもしれません…よ。

まず、人を取り巻く環境がおおらかになると、人はクリエイティブになります。
自分を自由に表現しても大丈夫、という安心感を持てるからです。

さらに、日本人は真面目で勤勉らしいですね。
となると、真面目で勤勉でクリエイティブな労働者がわんさか生まれます。
最強の労働者じゃないですか。

そうすれば、日本はGoogleやAmazonのような、「クリエイティブ」とされる企業を100個作れるかもしれません。

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なぜ日本はGoogleもAmazonも作れなかった?


圧倒的世界最高の経済大国になって、外貨もたくさん。
高度経済成長期なんて目じゃない圧倒的成長で、日本は潤うでしょう。

そうすれば格差社会の下の人達も、決して貧困ではなくなるでしょう。

JRから生まれる、生きやすい世の中。
すばらしい。


5.アホか。

 

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「Longrowよ、知ってるか?寝言は寝て言うもんだ。」


ここまで書いといて、すいません、ちゃんと思ってます。

アホか自分

何も知らないくせにとか、日本潰れるぞとか、緊急事態どうするのとか、インフラはちゃんとしてなきゃダメだろとか、フレックス(以下略)とか、色々。
※テンションだけで書いてるだろ、とも。

というわけで、ここからちょっと真面目モードに入ります。



なんで
自分がこんなものを書けてしまったのか、考えました。
「遅刻魔なのかな」とか「満員電車がそんなに嫌いなのかな」とか。

結論、違いました。そうじゃない。
どうやら、「自分の人生終わってる」と思ってるから、好き勝手に書けたみたいです。

…最近のニュースはひきこもり問題をよく取り上げます。
「ひきこもりが社会復帰できるといいね、『8050問題』が解決したらいいね。」
みんなそう思うでしょ?

でも、復帰したい社会ってどこにあるの?

ひきこもりや、私のような「脱しつつある」ひきこもりが抜け出た後に、

彼ら(私含む)はどうやったら幸せを手に入れられるのだろう。
※露骨ですけど、「幸せ」を「お金」に変えると、より実感が湧くかも…


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オレ最高!


ん?
「人の幸せはお金だけじゃない、幸せには色々な形がある。」?
確かに、正論ですね。
でも、それにどのくらいの説得力があるのかな。

考えてみてください。

「幸せって何ですか?」と問われたとき、あなたは何を思い浮かべますか。


それは、お金があれば大体手に入れられることだったり、しませんか。


…私はもうすぐ働くでしょう。そして月給は安いでしょう。
金銭的な余裕が労働で得られる?なかなかそうは思えません。
しにたい。

…そんなダークな気持ちを、

「真の働き方改革!JR遅延!おおらかな日本爆誕!Google大量生産!」

という謎ワードを繋げて表現したのが、コレだと思います。


だから実は、この記事をボコボコにしてほしい

「お前の書いてることは落書き以下だ。私が素晴らしい『働き方改革案』を提示してやる、それを100回読め!」

みたいな感じで。
※小心者なので「甘えんな」「自分で考えろ」とかはやめてください…それ正論です…認めます…

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「Longrow、おまえアホやろ!」「すいません!!」


さて。
2025年あたりから、日本経済はかなりヤバイ状況になっていくと聞きました。


もし、貧しくなることが避けられないなら。
それでも皆がおおらかだったら、幸福度は下がらないかもしれない。
むしろ上がったりして。
こんなこと、よく考えます。

ひきこもり叩いてもしょうがないし、ワープアは自己責任と言ってもしょうがない。
「しょうがない」は、「生産的じゃない」と同じ。

生産性って言葉、みんな大好きでしょう?
なら、みんなが生産的になることをしませんか。

おおらかさが、文化というレベルで日本に根付いたら。
日本がモノやサービスを輸出できなくなっても、豊かな暮らしができるかもしれない。

ひきこもり問題だってなくなるかもしれません。



真面目モード終わり。

うん。
やっぱり、そのための一歩として、JRさん。
自ら遅延してみませんか。