ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

誰とも関わりたくない

f:id:yurina2018:20190324185648j:plain

毛布を思いっきり抱きしめた夜、私の目に映った景色
 
(著・写真 ゆりな) 
 
 
誰とも関わりたくない
 
そう思った夜は
布団の上で膝を曲げ、毛布にくるまり、
胎児に還る
 
四肢を広げ 悠々とこの世に存在しているのが怖いから
 
いつ私の腕に 足に 釘が降ってきて
標本のように打ち付けられるのか
 
そう思うと、
手足を縮こめられずにはいられない
 
私の手足の温度を布団は吸いこみ
体を1つの場所に集めたくなる衝動が私を襲う
 
 
私の身体中の血液から体温を奪っていく
 
"わたしを普通に引き戻そうとしないで"
 
これ以上 わたしを普通の枠にはめようとしないでよ
 
家の中から聞こえてくる言葉は
 
私を 無難と 一般と 大勢に 押し込め
 
"家"の価値観にくくりつける
 
 
 
もう聞きたくないと耳を塞ぎ
 
手の平で顔を覆い 暗闇をつくっても
 
私 は消えなかった
 
 
毛布を強く抱く感覚を
 
私は社会と共有できない
 
 
 
 
言葉はいつだって私を世界へおびき出す
 
 
私を世界の端っこに
 
私よりも 先はないように
 
私と接するのは
ただ冷たい壁であるように
 
狭い空間に留めて
 
存在していたい
 
 
心を空虚に
 
孤独のあるところに
 
わたしは一人
 
夜を越える
 
 
-------------------
 
この世界に留まることを恐れている私にとって、夜は、自分の思考の中に落ち着く時間です。
眠れない体のまま、布団の中に入ると、「私が私でいられる時間を、寝て過ごしてしまうのはもったいない」
そう思うと眠れない。
 "普通の枠の中でもがく”ことのツラさを知らない母親は、生き方で悩んでいる私を鼻で笑って
釘で打ち付けるように、私の考えを"母"と"家"に固定化します。
 
私の部屋の下では
椅子のローラーが動く音
足音
に気をとめ、母親が、私が今、何をしているかを判断する材料にしている………
何をしているのか見張られているように感じる私は、努めて、"一人"になろうとする
 
そんな日々の繰り返し。
 
私の感覚を私だけのものにしていたい気持ちが、母親の価値観の中でしか生きられない今の私と
せめぎあうほど
私は孤独でいたい、と願ってしまうのです。
 
 
  
執筆者  ゆりな
2018年2月、ひきポスと出会う。
「私はなぜこんなにも苦しいのか」
ひきこもり、苦しみと痛みに浸り続け、生きづらさから目を背けられなくなった。
自己と社会の閒-あわい-の中で、言葉を紡いでいけたらと思っています。