ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

ウッカリもらってしまった一本のキュウリから始まった近所づきあいの恐怖!『あなた何してる人』第3回

近所という名の小さな世間では、みんなお互いに、お互いの建前をひっぺがして、その向こうにどんな実態があるかを知りたがっている。けれども、その関心はつとに表面的で、相手の実態を知ったからといって、いっしょに解決を考えてくれるわけでもなく、実態…

短編小説「三本足の国では」遊べなかった子#16

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

なぜ私の母親は食事のたびに謝罪していたか? 「ひきこもり」と食をめぐって

家事に育児に仕事にと、私の母は『完璧な女性』像を追い求める人だった。夕食には毎回おかずを何品も作っていたけれど、帰りが遅くなって簡単な料理しか出せない時には、私に「ごめんね」と謝った。私にとってその謝罪は、何よりも食事をまずく感じさせるも…

「仕方ないから生きる」の前向きさ

(文・湊 うさみん) (注)この記事は自殺についての記述があります。 自殺未遂をした。 就職活動に90社落ちて、自分には才能があると信じてずっと書き続けてきた小説もまったく評価されなくて、精神的におかしくなってしまった。 「これでダメならもう諦め…

ひきこもり名人となった私(7)乞食のマナー

ただ「助けて」「支援して」と言っているだけではダメ。何を助けてほしいのか。何を支援してほしいのか。明確にすることが乞食としてのマナーである。……ひきこもり名人ならではの刺激的な提言。

自殺記念日は誕生日でもありハロウィンでもあり(後編)

僕は自殺をはかった。絶望が希望を打ちのめし、感情が理性を食い殺し、過去が未来を覆い隠すことはある。それが現実だ。でも……。 NHKハートネットで記事を朗読した作者が記す、渾身の当事者手記の後編。 前編は、「もう限界だ、死んでやる」と睡眠薬をどばど…

ひきこもり経験者サイトウマコトさん後篇「やべえ。このままではぼくも死んでしまう」

北九州で自分と同世代の青年が餓死した。モノがあふれる今の時代の日本で。その事実に衝撃を受けた彼は……。 ひきこもり経験者サイトウマコトさん講演抄録の後篇。

自殺記念日は誕生日でもありハロウィンでもあり(前編)

ある日、障害者就労支援センターの結衣さん(仮名)からこんな話をされた。 「ご家族が学さんの病気に理解がないと仕事を続けるにあたって弊害になるかもしれない。だから、一度話がしたい。それから、お家の経済的な状態も聞きたい。いまの生活がどれくらい…

どうして〈レオ=レオニ〉の物語は心を慰めるのだろう?~ひとりぼっちに捧げられた3つの絵本について。~

絵本?レオ=レオニ? そんな。いい年になって小さい子向けの本なんて読まないよ。 時間もないし、かっこ悪いし。 どうせ本を読むのなら、もっと役に立つものでないと……。 ――以前の私は、そんな風に思っていた。絵本なんて、わざわざ大人が読むものではない…

短編小説「少年冒険家レオと夕暮れの子」 遊べなかった子#15

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

ひきこもり経験者サイトウマコトさん前篇「人が仕事を選ぶのは自由。でも、ぼくはこうして社会とつながった」

他人が仕事を選ぶのは自由。でもぼくはともかく「自分のやりたい仕事と、自分が向いている仕事はちがう」と言い切れる。面白くないけど、何とか続けられそうだから、今の仕事をやっている。…… ひきこもり経験者サイトウマコトさんが語る就労論。

ワケあり女子のワケのワケ⑰ 「ニート」という言葉〜無所属の苦しみ

ああ、それ私じゃん、と思った。 そうか、どうやら私はいま世間から「ニート」と呼ばれているらしい。 そしてそう呼ぶテレビの声はやや迷惑そうに聞こえた。 そりゃそうだ。そんな若者が増えたら社会は困るに決まっている。 そんなことぐらい、私だってわか…

母と僕とヒートテック

リーマンショックが起きた年、母が倒れた。すい臓がんだった。医師に余命三ヶ月と言われた。 余命のことは言わなかったが、すい臓がんだとあらためて母に伝えた。母は保健師だからすい臓がんのおそろしさはわかっていたと思う。 父は最後まで告知に反対して…

不登校ひきこもりだった私(3)一ヵ月しか持たなかった大学生活

「大学へ行かないと私の人生は終わってしまう」と思っていたのに、まさかこの自分が大学に通えなくなるなんて…。「いきなり穴に落ちた」感じがした。

君に届け~ポケモンGOが僕にくれた最高のギフト~

ポケモンGOでひきこもりから抜け出したというニュースを聞いたことがある。眉唾に思う人もいるだろう。僕もその一人だった。でも、単発であれば抜け出すことができたんだ。ソースは僕だ。 二年前だったと思うけれど、ポケモン目当てで生まれて初めて上野にあ…