ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

メリークリスマス、僕は生きてます

むかし、テニススクールに通っていたことがある。ひきこもりから抜け出して働き出し、心身ともに安定していた時期だった。 そのテニススクールで好きな子ができた。相手は、愛ちゃん(仮名)というすらっと背の高いショートカットの女の子。レッスン中は他の…

クリスマスの駅頭で出会った小さな「現代」―「ひきこもり支援」を考える

街にはチャリティの空気が満ちていた。シリア難民救済の募金箱をかかえる若い女性に、一人の白い杖をついた中高年の男性が背後から近づいていた。そこに小さな「現代」が起こった。……

短編小説「昨日だった」遊べなかった子 #19

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

実はひきこもってないひきこもりたち -データで見るひきこもり-

(文・湊 うさみん) ひきこもりの生態はあまり知られていません。なぜなら、人との関わりがほとんどないからです。 ネットでならひきこもりブログ、ニートブログといったものが見られますが、すぐに閉鎖されています。 今回はひきこもりを取材し貴重なデー…

No Hometown, No Past to Speak of, Hikikomori Isolated from Neighbors. "What's Your Job?" Round 4

If I want my neighbors to know "who I am", I must never tell them "who I am". Communication hell with my neighbors starting with a single cucumber I happeningly received!

故郷はない、過去も語れない、近所から孤立したひきこもり。『あなた何してる人』第4回

「私とは何者か」を近所の人に知ってもらうためには、「私とは何者か」を語ってはいけない…。ウッカリもらってしまった一本のキュウリから始まる近所とのコミュニケーション地獄!

ワケあり女子のワケのワケ⑲ 絶望のマインドフルネス(後編)〜自己からの解放

それは「自己」からの解放だった。 この世界のあらゆるものに受け入れられた気がした。 モノクロだった世界が鮮やかに色づき始めた。

宗教にはまりたかった

(文・湊 うさみん) ニートは物欲のない修行僧のよう 漫画家でありタレントでもある「はらたいら」さんが「はたらいたら」に見えるのは、労働が絶対である今の世の中が悪いのです。 2018年11月27日に「仏教にヒントがあった」という記事がありました。それ…

【暗い曲トップ10】孤独の絶唱。日本音楽史に残る暗黒の歌い手十傑(煉獄編) 友川かずき・丸山明宏他

地上の煉獄となったこの人生は 艱難辛苦の風雨に打たれ 救いのない道のりをただ歩まされる。 しかし眼前をも見失わせる暗夜が 極小の光をも見出させ 遠い灯台となって道標となる時、 それはやがて体温を蘇らせる 極夜を焼く希望へと至る。 そうだ。 どんな夜…

「ひきこもり」概念の拡大 ー 誰でもかれでもひきこもりになる時代を振り返る<前篇> 

約20年前、「部屋から出てこない、暗く危険な若い男性」というひきこもりのイメージが日本で作られ、以後、多くの商業メディアはそのイメージの再生産に血道を上げ、あるいは加担してきた。その歴史を振り返る。

私が支援の場で言われた最悪の言葉 「いつまでも〇〇じゃないんだから」

今回は、支援者から言われた一言がテーマです。言う側は励ましのつもりで発言していても、当事者にとっては、「最悪」だったというその言葉とは何か。生きづらさ当事者との、向き合い方を考えさせられる一本です。 支援者から言われた言葉 八歳ほどの頃から…

不登校ひきこもりだった私(4)「おふくろ」がいない

アメリカ映画でギャング同士が残忍な殺し合いをやっていて、一方が相手の頭に拳銃を突きつける。「金はどこだ!」「おれは知らない!天国にいるおふくろに誓っても本当だ!」この会話の不思議。なぜ世の中の人は「おふくろ」という存在にそんな絶対的な価値…

ひきこもり、外に出る

(文・湊 うさみん) 日本一の詩人、中原中也は精神病院に強制入院させられ、脱走。精神衰弱して外を出歩くのは人のいない深夜のみだったと言います。 人のいる昼間に外に出たくない気持ちはよくわかります。みんなが自分を見下しているんじゃないかとか、自…

短編小説「〈家族〉の上演」遊べなかった子 #18

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

フィリピンのひきこもり当事者CJとの対話 第2回「ひきこもりは経済発展の産物か」

発展途上国の、都市部ではなく、しかも富裕層ではない。ひきこもりというものが、これまで考えられていた社会的階層や国々よりも、もっと広い範囲に実際に存在するという事実を示してくれるフィリピンのひきこもりCJの証言第2回。