ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

HIKIPOS ウェブ版一部有料化へのご理解とお願い

今般のコロナ禍による財政事情悪化により、ウェブ版記事の一部を有料化させていただきます。よろしくご理解のほどお願い申し上げます。

「宗教団体は私にとって何であったか」 中年ひきこもり子守鳩さんの当事者手記  第7回  宗教団体時代 その3

「人生に無駄なことなど一つもない」 とよく言われる。 では、12年間も宗教団体にのめりこんだ歳月は、自分にとって何であったのか。なぜ月給2万円で過酷な労働を続けたのか。・・・

ひきこもりには「きょういく」と「きょうよう」がたりない 私に〈遊び〉があることをどうか許して

「遊ばない」ためのテレビゲーム 私にとってひきこもりは、「社会からの孤立」の問題ではない。 「〈喜び〉からの孤立」の問題だ。 私は長いあいだ引きこもっていて、「自分は喜びを感じてはならない」と思っていた。 「不登校」のころからそうだ。 同級生が…

「安心できる居場所が頑張れる原動力」 30代女性ひきこもり当事者スミレさん講演

「あなた、ひきこもりに見えないね」 と言われて複雑な気持ちになるけど、わかる気がする。私はアクティブでよく動く方だったし、元気で明るい子で、考え方もポジティブだったから。

〈余命宣告を受ける衝撃〉と同じように人生の苦しさを受け入れる

自分を受け入れられない 私は、自分が良い人間になれると思っていた。 働いて、親孝行をして、恋愛や結婚をして。 本当はもっと、幸せに生きていけたはずだと思う。 しかし半生をふり返ってみると、どれもうまくいかなかった。 私は世の中から孤立して、引き…

私は「ガラスの墓」があって進めない 「多様性」や「イノベーション」を能天気に語る人たちへの違和感 

「多様性」対「多様性」 私は一人のゲイとして、同性婚に賛成だ。 自由に結婚できたらよいと思う。 しかしそこには、「人は結婚してこそ幸せ」という価値観がある。 セクシャルマイノリティ(性的少数者)のなかには、性的感情のない「アセクシャル(無性愛…

ひきこもりのままならぬ日々「作業所・趣味・ポイ活地獄」

(文・南しらせ) B型作業所や趣味の読書にまつわる話、ポイ活から抜け出せないこと。最近の私の生活についてのとりとめのない話です。 工賃は自分の分身 私のひきこもり生活の数少ない趣味が読書だ。とても好きな作家さんがおり、その人の本を読むのが生き…

大器晩成の偉人たち 「もう手遅れ」の絶望と、「まだこれから」の希望のあいだで

「正岡子規三十六、尾崎紅葉三十七、斎藤緑雨三十八、国木田独歩三十八、長塚節三十七、芥川龍之介三十六、嘉村礒多三十七」 「それは、何の事なの?」 「あいつらの死んだとしさ。ばたばた死んでゐる。おれもそろそろ、そのとしだ。作家にとつて、これくら…

「挫折、そして脱会へ」 中年ひきこもり子守鳩さんの当事者手記  第6回 宗教団体時代 その2

その宗教団体では、上から結婚相手を決められた。まったく好みの相手ではなかった。でも、そういう相手と結婚生活を営むことが宗教的な修行だと教えられている。そこで主人公、子守鳩さんが取った選択とは……。

ひきこもり断想「喜劇的人生訓」

今回は、ひきこもり経験者による断片的な日記をお届けします。短い言葉で刺激的なイメージを起こす手法は、「箴言(しんげん)」や「アフォリズム」と言われています。 文芸的な表現をご覧ください。 毎朝がおびえである。 ・ 命ごと吐き出してしかるべき重…

ある親心の物語

今回は、ひきこもり経験者による創作をお届けします。息子に対する母親の親心がつづられ、年齢ごとの「願いごと」が語られます。しかしその願いごとは、だんだんとエスカレートしていくようで……。本作はフィクションですが、誰かにとっての実体験かもしれま…

冊子版『ひきポス』 最新号とバックナンバーのご案内

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディアです。 生きづらさを当事者目線で取り上げ、当事者・経験者・家族・支援者へ、ヒントになる記事を届けることを目的としています。 WEB版は2017年12月にスタートし、冊子版は2018年2…

ひきこもり断想「老いと鬱の日記」

今回は、ひきこもり経験者による断片的な日記をお届けします。短い言葉で刺激的なイメージを起こす手法は、「箴言(しんげん)」や「アフォリズム」と言われています。 文芸的な表現をご覧ください。 この一年もひどい年だった。自ら生活していくのではなく…

ひきこもりの日常 「コピペ人間」

(文・南しらせ) 来客対応1 夕方5時を知らせる町内放送のメロディがスピーカーから鳴り響く2分前に、自宅のチャイムが鳴った。 鏡も見ずに急いで手に取ったマスクを顔に貼り付けて玄関を開けると、そこにはマスク越しに薄い笑顔を浮かべているだろうスーツ…

「家出、そして教団の職員に」 中年ひきこもり子守鳩さんの当事者手記  第5回 宗教団体時代 その1

いつのまにかその怪しげな宗教団体に入ってしまった。親や家族からはとうぜん理解が得られず、とうとう家出して教団職員に。これで人生は天国かと思いきや、そこには新たな苦しみが待ち構えていた……。