ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

男性ひきこもり

【男性の生きづらさ】 金や地位はなくとも日本語能力を磨いておく ~男のサバイバルについての一考察~

人生が詰んでしまった。絶望的状況。金も地位もない。 でも生き延びるために何とかしなければならない。そこで著者が目をつけたのが「言葉」だった。それも英語力を磨いてTOEICを受けるといった話ではない。ふだん私たちが使っている日常の言葉。日本語…

【男性の生きづらさ】 男であることの困難とひきこもりについて ~男の外見が重要視されてきた時代に~

「モテないから人生に絶望した」といえば軽薄だとあざ笑われようか。しかし世の中の大半の男性はなんだかんだ知的な言葉で装っていても、結局モテることを求めて生きているのではないのか。その道が閉ざされている中高年ひきこもり男性の慟哭。

【男の生きづらさ】高度経済成長は「母」に何をもたらしたか ~母と息子の関係の負の側面~

昭和の歌謡曲に歌われる日本の「母」の姿は感謝と賞讃の対象である。それがどのようにして令和の毒母になっていったのか。高度成長が日本の「母」にもたらしたものについて考える。

【男性の生きづらさ】ヒーロー重圧を生きなくてはならない

ヒーローが好きなのが女性ならば、ヒーローであらねばならないのが男性である。 ヒーローであることは心地よい。しかしそれはヒーローから堕ちる恐怖との戦いでもある。

ひきこもり家族会は何のために存在するのか 〜 家族会の未来に向けて 井口(仮)さん当事者手記 第7回

ひきこもりの家族会(親の会)に参加していると、いつも本当に話したいことが話せないために葛藤する。 家族会の存在意義って何だろう。

母と食のもつれた関係を解きほぐす ~ 男が摂食障害を語るとき《 ひきこもりの考古学 第8回 》

「食べない」という行為によって時に人は優位に立ち、「食べる」ことによって堕落する。「食べない」ことは勝利であり、「食べる」ことは敗北である。「食べない」ことによって、人はかりそめの自尊心を得るのだが……

男性の生きづらさ ~ 家庭で休むことができない結婚生活

「女性の生きづらさ」が多くメディアで取り上げられるようになってきた。男性は生きづらくないのだろうか。 仕事で疲れて帰ってきても家事がたまっていて休むことができない。妻の「生きづらさ」には耳を傾けなければならない。夫の「生きづらさ」にはどこに…

図書館アルバイトを体験して思ったこと 井口(仮)さん当事者手記 第6回

就労支援機関へ通っても不快な体験ばかりしていた。その一方で、就労支援機関を経由しないで、ひきこもっていた僕は図書館でのアルバイトを始めることになった。そのときの体験を皆さんにお伝えしたい。

就労しないで ひきこもったから 生き延びられた ~ 男性は生きづらさを語れない《 ひきこもりの考古学 第6回 》

内定をもらった私も、内定をもらえなかった同級生も、ともにひきこもった。同級生はその後「社会復帰」して一流企業に就職し、私はアフリカでそとこもりの日々を送ることになった。日本に帰ってきた私が聞いたのは、彼の訃報だった。……

人と人とが接している具体的状況の検討を 井口(仮)さん当事者手記 第5回

ひきこもりの問題において問題となっているのは、人と人とが接している状況にあるはずなのに、支援機関での相談やセミナーなど、人と人とが接している状況で、お互いの振る舞いや社会性が問われていない、ということである。

体験から来る冤罪被害者への共鳴  ~男性ひきこもりの生きづらさ~

たしかに私は20年近くひきこもっている、中高年の男性ひきこもりである。だが、ただそれだけだ。 しかし私の街の警察は、そんな私に罪を「自白」させ、逮捕し、犯罪者として立件しようとした。

大の大人に囲まれて 井口(仮)さん当事者手記 第4回

隅っこにある狭い相談スペースで、大の大人二人に囲まれていることはとても辛い状況だった。 いま思えば、社会に参加するために、サポートステーションを訪れる必要も、サポートステーションの隅っこの一角でこのような目にあう必要もなかったはずだ。……

履歴書に空白期間があっても 井口(仮)さん当事者手記 第3回

社会参加はしたいが、自分が社会参加をすると周囲に迷惑が掛かる、だから今まで社会参加しなかった。迷惑が掛かるから自分が社会参加しないことは、社会的にも倫理的にも正しいし、そういう状況を社会に強いられている。でも社会参加したい。そして「生活」…

「ひきこもり」の定義を再考する 井口(仮)さん当事者手記 第2回

これまでの「ひきこもり」の定義には、当事者の主体性と経済面が表現されていないことが僕にとって不満だった。そこで僕は新しい「ひきこもり」の定義を作ってみた。

「ひきこもり」という概念に大きな可能性を感じる 井口(仮)さん当事者手記 第1回

新連載第1回。ひきこもり支援機関で受けた対応に疑問を持ち、改めて「ひきこもりとは何か」を考えた筆者が自らの体験談をもとにひきこもりに大きな可能性を切り拓く。

「支援者に好意を持ったら支援を切られるのか」 ひきこもり支援被害者 阪上健也さんの証言

支援する・されるという関係において「好意」というものは、じつに扱いが難しい代物である。これがなければ支援は進まない。けれど、ちょっと扱いを間違えれば……

「学校へ通っていた」のではなく「不登校になる自由がなかった」だけ 《 ひきこもりの考古学 第5回 》

小学校5年生のとき、書道だけ教えにくる「美人教師」は私のことを嫌っていた。なぜって、私は字が書けなかったからだ。習字を教えているのに、字が書けない生徒なんて厄介ものでしかない。……

「あのとき息子が母に求めたもの」 ひきこもりの考古学 第4回

よく貧困は人生を悲劇にした理由として語られる。しかし本当はどうなのか。 あれは私たち一家が名古屋へ引っ越したときのこと。……

ホームレスなのに女性から告白される!  中年ひきこもり当事者子守鳩さんの手記 第13回

若い頃は毎週のように合コンや恋活、婚活パーティーに足を運んでいたけど、それまでの人生で一度も女性とつきあえなかった。ところが、ホームレスの中年という最もモテなさそうな自分の前に、一人の女性が現われた……

農場から脱出、シェアハウスの居候に  中年ひきこもり当事者子守鳩さんの手記 第12回

「無料の宿泊施設がある」……そんな歌い文句に誘われて、住む家をなくした「私」はその農場を訪れた。そこで働きながら住むつもりであった。ところが宿泊施設が無料であるわけが次第にわかってきた。そこは……

お金は儲かっても返済を繰り返す日々  自転車操業の地獄を見た  中年ひきこもり当事者 子守鳩さんの手記 第11回

クレカを作ったのが運の尽き、たしかに売り上げも利益も倍増できたが、さまざまなものをカード払いにしていくので、お金を使っては稼ぎ、使っては稼ぎ、という自転車操業になってしまった。 始めたころは楽しかったのに、いつの間にか借金を返すために追い立…

絶頂から転落へ  中年ひきこもり当事者 子守鳩さんの手記 第10回

儲かる仕事を見つけて、私は絶頂期を迎えた。こうして儲かったお金を何に投資するのがよいか。答えは「自分」だろうと考えた。そこで片っ端から自分への投資にお金をつぎこんでいった。 ところが、その先に私を待っていたものは転落だったのである。……

「儲かるうえに感謝されるなんて!」 中年ひきこもり当事者 子守鳩さんの手記 第9回

何とか働かないで金を稼ぐ方法を模索して、アフィリエイトで挫折した私は「せどり」にたどりつく。そこではまるで「濡れ手に粟」のように儲かるだけでなく、人々に感謝までされるという夢のような生活が待っていたのだが……

宗教団体を辞めて「さて、どうしよう?」  中年ひきこもり子守鳩さんの当事者手記 第8回

長年、生活した宗教団体から離れたら、とにかく収入源を確保しなければならなかった。何とか働かずに稼ぐ方法はないものか。新聞配達、葬儀屋、インターネット商売とさまざまな職業を転々とした。当時のアフィリエイト手法の詳細な解説は時代の証言でもある。

「宗教団体は私にとって何であったか」 中年ひきこもり子守鳩さんの当事者手記  第7回  宗教団体時代 その3

「人生に無駄なことなど一つもない」 とよく言われる。 では、12年間も宗教団体にのめりこんだ歳月は、自分にとって何であったのか。なぜ月給2万円で過酷な労働を続けたのか。・・・

「挫折、そして脱会へ」 中年ひきこもり子守鳩さんの当事者手記  第6回 宗教団体時代 その2

その宗教団体では、上から結婚相手を決められた。まったく好みの相手ではなかった。でも、そういう相手と結婚生活を営むことが宗教的な修行だと教えられている。そこで主人公、子守鳩さんが取った選択とは……。

「家出、そして教団の職員に」 中年ひきこもり子守鳩さんの当事者手記  第5回 宗教団体時代 その1

いつのまにかその怪しげな宗教団体に入ってしまった。親や家族からはとうぜん理解が得られず、とうとう家出して教団職員に。これで人生は天国かと思いきや、そこには新たな苦しみが待ち構えていた……。

「宗教にハマっていった大学時代の私」 中年ひきこもり当事者  子守鳩さんの当事者手記 第4回

大学生だった私は人生に悩み、自殺しようと考える。そのとき、ビデオセンターへ誘われて、行ってみるとそこにある面白そうなビデオが見放題だという。おまけに、そこにいる人々は皆、私の話を最後まで聴いてくれるし、お菓子まで出してくれる。とても居心地…

「女の子に近づけなかった学校時代 勉強と私」 中年ひきこもり当事者 子守鳩さんの当事者手記 第3回

好きな女性の近くに行くだけで、呼吸困難になりました。息を吸うことはできるのですが、吐くことができなくなってしまうのです。それで息が苦しくなって、その場から逃げなければなりませんでした。

「幼少期の記憶 家族と私」 中年ひきこもり当事者 子守鳩 当事者手記 第2回

みなさんもそうかもしれませんが、過去の家族との関わりを振り返るのは私にとっても辛い作業です。そのため、書き始めるまでに数週間も掛かってしまいました。今でも心が疼くのです。