ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

不登校

20年前に〈ひきこもり当事者の雑誌〉が3つあったって知ってる? 『ひきコミ』『クラヴェリナ』『イリス』の遺産

今回は、2000年代前半に発行された「ひきこもり当事者のための雑誌」3点を紹介します。まだ「ひきこもり」という言葉が広まったばかりの時代、当事者たちは何を考え、何を発信していたのか。知られざる「ひきこもり」の歴史を発掘します。 Ⅰ 2000年創刊の文…

「このクラスに入ると、どんな子でも学校に行けるようになるらしい」そんな担任の秘策

(文・杉本しほ) 11月11日、わたしは転校した。「ポッキーの日だから」と隣の子がポッキーをくれたからよく覚えている。 「杉本志穂です。兵庫県明石市からやってきました。よろしくお願いします」と自己紹介したにも関わらず、担任の先生は「杉原さん」と…

【ひきこもりと地方】「学校は緩い監獄でした」福島県郡山市のひきこもり当事者・ともやんさんインタビュー第1回

2020年1月。福島県郡山市にて「大人のひきこもりの話を聞く日 中高年・長期ひきこもりについて考える」と題したイベントが行われました。 開催したのは、これまでイベント企画などの経験皆無の中高年ひきこもり当事者、ともやんさん。 第1回の今回は、ひきこ…

「不登校」という鎧を脱ぐまで

(文 信田風馬) 今回は、不登校経験者の信田風馬(のぶた ふうま)さんの当事者手記をお届けします。信田さんは十代の頃から、大勢の前で自身の体験を語ってきました。しかしある時から、「不登校」にふり回されてきた自分に気づき、うまく語ることができな…

「サードプレイス」という解答 不登校やひきこもりのための居場所の価値

(文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) 助けになった「サードプレイス」 私は十代のほとんどの期間、「不登校」であり「ひきこもり」だった。 現在は仕事をしているが、たまに不登校に関するイベントへ行くことがある。 そのさい、私が経験者だとわかると、悩み…

「にんげんになりたい」 10年以上のひきこもり経験者・まるさんのイラストを知ってほしい

(絵 まる 文 喜久井ヤシン) Reach Out (2020年) 今回は、十年以上のひきこもり経験をした、まるさんのイラストを紹介します。 まるさんは小学校6年で不登校になって以来、長いあいだ部屋に閉じこもり、家族とも会話をしなかったといいます。 以下は、まる…

"Hikikomori - The Strongest Way of Life" Coronavirus Showed Us the Future Lifestyle

While the lives of normal people are shaken, there is no fundamental change in the lifestyles of hikikomori and futoko. The hikikomori way of life, which has little direct interaction with others, could be the future standard of living.

« Hikikomori - La Vie le Plus Solide » Coronavirus Nous a Montré le Futur Style de Vie

Alors que la vie des gens normaux est ébranlée, il n'y a pas de changement fondamental dans les modes de vie des hikikomori et des déscolarisés. Le mode de vie «hikikomori», qui a peu d'interaction directe avec les autres, pourrait être le…

「ひきこもりは最強の生き方」 新型コロナウィルスと未来型ライフスタイル

(文 喜久井ヤシン 画像 pixaday) 新型コロナウイルスの感染拡大にともない、各地で混乱がひろがっている。 政府は不要不急の外出を控えるように呼びかけ、全国の学校に臨時休校の要請が出された。 企業でも時差出勤やリモートワーク(在宅勤務)の実施など…

ひきこもり経験者の詩集『ぼくはまなざしで自分を研いだ』ご案内

(文 『ひきポス』編集部) 不登校・ひきこもり経験者の喜久井ヤシンさんが、詩集『ぼくはまなざしで自分を研いだ』を発表しました。 書籍情報題名:ぼくはまなざしで自分を研いだ(ぼくはまなざしでじぶんをといだ)著者:喜久井ヤシン(きくいやしん)制作…

問題はゲームではなく「ゲームしかない」こと 不登校・ひきこもりとテレビゲーム

不登校やひきこもりの子をもつ親にとって、テレビゲームは悩みの種です。やりすぎを規制しようという自治体も出てきました。はたしてゲームは問題の原因なのでしょうか。子どもの側からの声をお届けします。 (文 喜久井ヤシン 画像 Pixabay) ゲームがなけ…

引きこもる自分のアタマとカラダ

ひきこもりを非難する人と議論をしても、なかなか話が噛み合いません。当事者の喜久井ヤシンさんは、「何が正しいか」の前に、アタマとカラダの違いに目を向けるべきではないかと提案します。「対話」に至るための、素朴で根本的なアイデアをお届けします。 …

原因論 自分のひきこもりや不登校の〈原因〉がようやく説明できるようになったので聞いてほしい

当事者の喜久井ヤシンさんは、ひきこもりや不登校になった「原因」がはっきりせず、人にどう説明するかをずっと悩んできました。しかし最近になってようやく「原因」がわかるようになったといいます。今回は、特に親御さんと支援者に聞いてもらいたい「原因…

なぜ小学校を5回も転校したのか〜後編〜

なぜ小学校を5回も転校したのか〜中編〜からの続き 「一切言葉を互いに交わしては行けない」一時保護施設 (文・葉) その後、俺は、八王子・青梅のほうにあった「一時保護施設」と呼ばれていたところに預けられる。 養護施設に行く前段階の待機してる状態の子…

「私にはオランダという逃げ道があったけれど」オランダ人ハーフ・マリコさんインタビュー第2回

進路相談のときに担任が言った。「心配している。あなたは日本の社会ではやっていけないと思う」 私は言ってやった。「はあ、大丈夫です。私は日本の社会などでやっていくつもりはないので」

なぜ小学校を5回も転校したのか〜中編〜

なぜ小学校を5回も転校したのか〜前編〜からの続き 2年生〜「登校拒否」が始まる (文・葉) 俺は転校する前から情緒不安定になっていた。基本的に学校に行くのが無理になっており、なんとか保健室などに登校するのを勧められていた。 それで保健室に直行直…

不登校の人に言うべき言葉を見つけた  「#8月31日の夜に」のための遅すぎる手紙

(文・写真 喜久井ヤシン) 戸塚ヨットスクールから見た知多湾の風景 教育で子どもが死ぬというありえないことに、多くの人が慣れてしまっている。 ガッコウは苦痛を与えて、子供たち自らに命を絶たせている。 私自身、8歳のころからガッコウに通わなくなり…

チタ紀行 〈戸塚ヨットスクール〉まで行って海に花束を投げ捨てた話

今回はひきこもり当事者による、〈戸塚ヨットスクール〉への旅行記をお届けします。戸塚ヨットスクールは、80年代に多数の死者を出して社会問題となった団体。しかし現在でも運営が続けられており、在籍者の自殺などが発生しています。本稿は、その戸塚ヨッ…

〈戸塚ヨットスクール事件〉って何? 今あらためてふり返ってみる

今回は、戸塚ヨットスクール事件と、暴力的支援団体が起こした死亡事件をふり返る。ひきこもりに対する暴力的な対応はなぜ起こるのか。過去と向き合うことで、あらためて見えてくるものがあるかもしれない。 (文・写真 喜久井ヤシン) 「こらあーッ! 見え…

シューレ大学〈研究イベント〉開催のお知らせ

今週の10月26日(土)に、シューレ大学で「研究イベント」が開催されます。イベントでは、学生たちが自分の生きづらさと向き合った成果を発表。身近な悩みを掘り下げた「当事者研究」は、聞く人に新たな気づきをもたらすかもしれません。シューレ大学の卒業…

「日本の学校の掃除って意味ないですよね」オランダ人ハーフ・マリコさんインタビュー第1回

オランダから取材にやってきた映画監督の通訳として私の前に現われたマリコさん。もちろん、ひきこもりでもない。ところが、がぜん彼女の話に興味をいだき、逆取材が始まったのであった。……

いのちを窒息させられていた 山本菜々子画集 2006-2019

(編集 喜久井ヤシン) 今回は、アーティストの山本菜々子さんの作品をご紹介。山本菜々子さんは、不登校・ひきこもりの経験を経て、現在はデザインの仕事をしています。「自分」とは何か。「表現」とは何か。さまざまな痛みが描かれた作品には、社会の中で…

小説家・平野啓一郎さん講演 シューレ大学20周年記念イベントのご案内 

(編集 喜久井ヤシン) ※こちらのイベントは終了しました。たくさんのご参加ありがとうございました。 2019年6月22日(土)に、「自分から始まる生き方を創る~シューレ大学20周年記念イベント」が開催されます。イベントでは、学生たちによるシンポジウムや、…

私の魂は黒かった 山本菜々子画集 2002-2005

(編集 喜久井ヤシン) 今回は、アーティストの山本菜々子さんの作品をご紹介。山本菜々子さんは、不登校・ひきこもりの経験を経て、現在はデザインの仕事をしています。「自分」とは何か。「表現」とは何か。さまざまな痛みが描かれた作品には、社会の中で…

大人が通えるフリースクール?〈シューレ大学〉のご案内

今回は、東京都内にある〈シューレ大学〉を紹介。ひきこもりや不登校の経験者も多く通っているという、ユニークな場所です。活動の一端をご案内します。 シューレ大学について シューレ大学は、東京都新宿区にある学びの場です。「大学」といっても、NPO法人…

「人生で」成功するのではなく、「人生を」成功させるためのヒント 〈シューレ大学〉と私

30代以上のひきこもり経験者でも、気軽に学び合える場があるのをご存じだろうか。今回は、東京の〈シューレ大学〉について、卒業生の喜久井(きくい)ヤシンさんが語ります。シューレ大学の独特な試みは、新しいあり方のヒントとなるかもしれません。 はじめ…

学校に行ってしまった

(文・湊 うさみん) 「気分が悪い」と言ってよく学校をずる休みしてました。 実際は体調万全で、どこも悪いところはなかったのですが、学校に行きたくないから仮病を使っていたのです。 内科で診察を受けさせられた時は申し訳ない気分でした。お医者さんは…

ワケあり女子のワケのワケ⑲ 絶望のマインドフルネス(後編)〜自己からの解放

それは「自己」からの解放だった。 この世界のあらゆるものに受け入れられた気がした。 モノクロだった世界が鮮やかに色づき始めた。

私が支援の場で言われた最悪の言葉 「いつまでも〇〇じゃないんだから」

今回は、支援者から言われた一言がテーマです。言う側は励ましのつもりで発言していても、当事者にとっては、「最悪」だったというその言葉とは何か。生きづらさ当事者との、向き合い方を考えさせられる一本です。 支援者から言われた言葉 八歳ほどの頃から…

不登校ひきこもりだった私(4)「おふくろ」がいない

アメリカ映画でギャング同士が残忍な殺し合いをやっていて、一方が相手の頭に拳銃を突きつける。「金はどこだ!」「おれは知らない!天国にいるおふくろに誓っても本当だ!」この会話の不思議。なぜ世の中の人は「おふくろ」という存在にそんな絶対的な価値…