ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

「病気」は作れる。「治る」も作れる。 WHOの「ゲーム障害」認定に寄せて

ゲーム依存が「障害」になった ゲームのやり過ぎによって日常生活に支障をきたすゲーム依存症が、「ゲーム障害」として精神疾患に認定された。世界保健機関(WHO)が2018年6月18日に公表した、改訂版国際疾病分類「ICD-11」の最終案に明記されている。ICDは…

小説 「遊べなかった子」 #07 開けられるドアのかなしさ

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

『僕が死のうと思ったのは』 生きづらさを歌った2010年代のJ-POPアーティスト8選

ヒットチャートにはいつも明るい曲がならんでいる。カラオケで歌われるのはハッピーな曲ばかり。友達の多い人たちが盛り上がって騒ぐための音楽。すぐに消費されていく大量生産の音楽。けれど時には、一人きりの部屋で聞く大事な一曲もある。カラオケには向…

小説「遊べなかった子」#06 二日目の猿

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

私の母語は沈黙 「ひきこもり」とセクシャルマイノリティ②

(文・写真 喜久井ヤシン) 前書き 私はいわゆる「ゲイ」で……と自己紹介をする、ただそれだけの言葉にたどりつくために、私は三十年以上の年月がかかっている。いまどきなら目立つほどの告白でもない、特にネット上であればいくらでも見つけられる「ゲイ」や…

小説「遊べなかった子」#05 よろこびの子の像

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

悲しくて死にたくて美しい 。世界の生きづら漫画&グラフィックノベル8選

(文 喜久井ヤシン) 死にたいくらいの苦しさを描いたマンガに、私は助けられてきた。難しい文章なんて読めない気分の時でも、コミックならすっと心の奥に入ってきてくれる。 今回はたくさんのマンガの中から、これまでに私が勇気づけられてきた作品のいくつ…

小説 「遊べなかった子」 #04 作られなかった車

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

小説「遊べなかった子」#03 おもちゃの島

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

私の空にかかる虹は黒色 「ひきこもり」とセクシャルマイノリティ①

(文・アートワーク 喜久井ヤシン) 前書き 2018年5月5日と6日に、渋谷区の代々木公園で「東京レインボープライド」が開催された。日本最大の「LGBT」の祭典で、二日間でのべ14万人が参加した。私自身は「LGBT」の分類でいうなら主に「G(ゲイ)」に入るセク…

小説 「遊べなかった子」 #02 旅立たなかった日

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

「みんな生まれてきたときはニートだった」世界脱労働名言集 ~働かない権利編~

(文・選 喜久井ヤシン) 「仕事 名言」などで検索すると、“働くことが人生を高める”みたいな、偉そうな言葉が多くで出てくる。けれど歴史的にみても、労働はけっこう罵倒されてきた。「働いたら負けかなと思ってる」みたいなニートの迷言のことではない。働…

小説 「遊べなかった子」 #01 居られなかった家

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

毎日を「何もしない」で過ごしていることにはとんでもない意義がある(かもしれない)

(文 喜久井ヤシン) 「何もしてない」のは人間失格? 私はここ最近、社会的には「何もしてない」で過ごしている。物事にやる気が出ず、ネットやゲームを日に十時間以上して毎日が過ぎていく。働いてもいないし、勉強しているわけでもない。十代の教育マイノ…

私がまなざしに苦しまなかった外出先5選 トーキョー・ヒキコモリ・ウォーカー

(文 喜久井ヤシン) ほぼすべての人の役に立たないお出かけ情報を紹介 #01 名画座 #02 一人カラオケ専門店 #03 大学構内 #04 名曲喫茶 番外編 満員電車 #05 墓地 ほぼすべての人の役に立たないお出かけ情報を紹介 通り過ぎる人全員が、自分をテストし…

「糸」は論外。ひきこもり目線で選ぶ中島みゆきの三曲(マニアック度 上級編)

(文・写真 喜久井ヤシン) アルバム「生きていてもいいですか」(1980年)のジャケット 17歳のことだった。私は高層マンションの屋上にいて、何十メートルも下の遠い地面を見下ろしていた。段差を越えてあと一歩踏み出せば、この世から失敬することができる…

「コミュニケーション能力」ってもしかしたら「自己責任」の別名なのかもしれない

(文・喜久井ヤシン) 一番大事なのは「コミュニケーション能力」……? 三月は就活の季節であるらしい。就活生たちはエントリーシートや面接対策などで大変な思いをしていることだろう。私はといえば、二十歳前後の頃は外出一つするのにも苦労していた時期で…

親離れの詩がここにある。谷川俊太郎「これが私の優しさです」論

(文・写真 喜久井ヤシン) 「谷川俊太郎展」を観て 先日、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「谷川俊太郎展」(※1)に行ってきた。(新宿駅での乗り換えに迷い、あきらめそうになったけれど、人ごみを越えて行くことができた。)谷川俊太郎さんは…

たくさんの『一人ぼっち』がいる~孤独度No.1の日本で~

(文・喜久井ヤシン) イギリスが「孤独担当相」を設立 2018年1月17日、英国で「孤独担当相」の新設が発表された。別離や引退など、人生のさまざまな節目で孤独は多大なストレスを与える。それは喫煙習慣や肥満に結びつき、国民の健康問題となることから、経…