ひきポス -ひきこもりとは何か。当事者達の声を発信-

『ひきポス』は、ひきこもり当事者、経験者の声を発信する情報発信メディア。ひきこもりや、生きづらさ問題を当事者目線で取り上げます。当事者、経験者、ご家族、支援者の方々へ、生きるヒントになるような記事をお届けしていきます。

短編小説「三本足の国では」遊べなかった子#16

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

なぜ私の母親は食事のたびに謝罪していたか? 「ひきこもり」と食をめぐって

家事に育児に仕事にと、私の母は『完璧な女性』像を追い求める人だった。夕食には毎回おかずを何品も作っていたけれど、帰りが遅くなって簡単な料理しか出せない時には、私に「ごめんね」と謝った。私にとってその謝罪は、何よりも食事をまずく感じさせるも…

どうして〈レオ=レオニ〉の物語は心を慰めのだろう?~ひとりぼっちに捧げられた3つの絵本について。~

絵本?レオ=レオニ? そんな。いい年になって小さい子向けの本なんて読まないよ。 時間もないし、かっこ悪いし。 どうせ本を読むのなら、もっと役に立つものでないと……。 ――以前の私は、そんな風に思っていた。絵本なんて、わざわざ大人が読むものではない…

短編小説「少年冒険家レオと夕暮れの子」 遊べなかった子#15

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

短編小説「人生で一番若い日」遊べなかった子#14

ひきこもり当事者・喜久井ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどりつくのか………

なぜ鮭の味噌炒めが私の「社会的ひきこもり」を終わらせたか? 「ひきこもり」と食をめぐって

一番おいしい卵の食べ方 本当の意味でおいしい食事のできることが、人らしい暮らしの「豊かさ」ではないかと思う。私が誰とも会えないで過ごしていた十代の頃、養育者(親)の出してくれた食事は、栄養の多い、おかずの種類も豊富な料理だったけれど、当時の…

短編小説「島めぐりの断片」 遊べなかった子#13

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

やっぱり生きづらさを語るには〈現代詩〉が必要だ ~中原中也から最果タヒまで・オススメ詩人トップ5~

「ヤバい」とか「カワイイ」とか「死にたい」とか、世の中にはカンタンな言葉があふれている。けれど本当の思いは、それだけの言葉では伝えられない。時にムズカシイ表現にもなってでも、書き伝えたい思いがある。今回は、国内の〈現代詩人〉の中から個人的…

短編小説「完璧な家」遊べなかった子#12

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

なぜ私はひきこもっている時に素手で食事をしていたか? 「ひきこもり」と食をめぐって

どれだけ孤独に過ごそうとしても、「食べる」ことは欠かせません。食事は毎日の生活の課題でもあれば、家族関係の問題とも密接なつながりがあります。今回は、〈ひきこもり×食〉をテーマにしたエッセイを掲載。切実な実体験をもとに、当事者が切り込んでいき…

短編小説「まなざし刑」 遊べなかった子 #11

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

ガッコウの呪いから逃れるために。古今東西 脱学校の名言・発言・条文集 ~明治小学校令から村上春樹まで~

(文 喜久井ヤシン) 9月1日は子供の自殺が多くなる。多くのガッコウの夏休み明けにあたるためだ。 私は七歳でガッコウへ行かなくなった時に、人生で初めて自殺を考えた。どうしてこの時に命を去らなかったのかはわからないが、今は思う。ガッコウと言われる…

小説「遊べなかった子」#10 プレイボール

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

「ひきこもり建築」の日本 家族を孤独にするイエの問題

(文・写真 喜久井ヤシン) あたりまえすぎて言われてこなかったけれど、閉じこもるためには部屋がいる。どんな家のどんな間取りに住んでいるかによって、「ひきこもり」生活のクオリティは違う。今回は、ひきこもり×建築をめぐるニッチなエッセイを掲載する…

小説「遊べなかった子」#09 待つ人の家

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

「ひきこもり」目線で選ぶ 極上の〈絶望映画〉12選

私は一時期映画を観まくっていた。一日のほとんどの時間、体がぐったりとして動けなかったので、目をあけているだけでいい映画鑑賞が最良の時間つぶしだった。レンタルショップで10枚いっぺんに借り、それを数日で観終わっては、またすぐに借りに行くのが唯…

小説「遊べなかった子」#08 こうふくという名前だったことのある国

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

「病気」は作れる。「治る」も作れる。 WHOの「ゲーム障害」認定に寄せて

ゲーム依存が「障害」になった ゲームのやり過ぎによって日常生活に支障をきたすゲーム依存症が、「ゲーム障害」として精神疾患に認定された。世界保健機関(WHO)が2018年6月18日に公表した、改訂版国際疾病分類「ICD-11」の最終案に明記されている。ICDは…

小説 「遊べなかった子」 #07 開けられるドアのかなしさ

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

『僕が死のうと思ったのは』 生きづらさを歌った2010年代のJ-POPアーティスト8選

ヒットチャートにはいつも明るい曲がならんでいる。カラオケで歌われるのはハッピーな曲ばかり。友達の多い人たちが盛り上がって騒ぐための音楽。すぐに消費されていく大量生産の音楽。けれど時には、一人きりの部屋で聞く大事な一曲もある。カラオケには向…

小説「遊べなかった子」#06 二日目の猿

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

私の母語は沈黙 「ひきこもり」とセクシャルマイノリティ②

(文・写真 喜久井ヤシン) 前書き 私はいわゆる「ゲイ」で……と自己紹介をする、ただそれだけの言葉にたどりつくために、私は三十年以上の年月がかかっている。いまどきなら目立つほどの告白でもない、特にネット上であればいくらでも見つけられる「ゲイ」や…

小説「遊べなかった子」#05 よろこびの子の像

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

悲しくて死にたくて美しい 。世界の生きづら漫画&グラフィックノベル8選

(文 喜久井ヤシン) 死にたいくらいの苦しさを描いたマンガに、私は助けられてきた。難しい文章なんて読めない気分の時でも、コミックならすっと心の奥に入ってきてくれる。 今回はたくさんのマンガの中から、これまでに私が勇気づけられてきた作品のいくつ…

小説 「遊べなかった子」 #04 作られなかった車

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

小説「遊べなかった子」#03 おもちゃの島

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

私の空にかかる虹は黒色 「ひきこもり」とセクシャルマイノリティ①

(文・アートワーク 喜久井ヤシン) 前書き 2018年5月5日と6日に、渋谷区の代々木公園で「東京レインボープライド」が開催された。日本最大の「LGBT」の祭典で、二日間でのべ14万人が参加した。私自身は「LGBT」の分類でいうなら主に「G(ゲイ)」に入るセク…

小説 「遊べなかった子」 #02 旅立たなかった日

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…

「みんな生まれてきたときはニートだった」世界脱労働名言集 ~働かない権利編~

(文・選 喜久井ヤシン) 「仕事 名言」などで検索すると、“働くことが人生を高める”みたいな、偉そうな言葉が多くで出てくる。けれど歴史的にみても、労働はけっこう罵倒されてきた。「働いたら負けかなと思ってる」みたいなニートの迷言のことではない。働…

小説 「遊べなかった子」 #01 居られなかった家

ひきこもり当事者・喜久井(きくい)ヤシンさんによる小説「遊べなかった子」の連作を掲載します。12歳の少年みさきは、海の上をただよう〈舟の家〉に乗り、行く先々で奇妙な人々と出会います。さびしさやとまどいを経験していくなかで、少年はどこへたどり…